Internal Medicine(旧Annual Session)

2006年度(Philadelphia)

FACP授与式(フィラデルフィア)に参加して

神戸市・小林クリニック 小林有希

Yuki Kobayashi, MD, FJSIM, FACP

 

 2006年4月フィラデルフィアで行われたFACP授与式に参加してきましたので,ご報告させていただきます.
 私は在宅医療を行っている開業医なので,通常なら海外の学会などとても行けない身です.でも今回は2カ月くらい前から在宅患者さんに学会に行くインフォメーションを始め,緊急時の受け入れ先などの確保をし,ようやく行くことができました.
 内科専門医会誌で今までに授与された先生方の感動の手記を拝見していたので,これは是非家族で行こうと決めました.そんなわけで前代未聞のじじ,ばば,夫,子供とで乗り込んでいきました.

レガリアでの記念撮影

 事前にメールで身長と頭回りのサイズを知らせることになっておりました.当日自分専用のレガリアと角帽を受付で受け取るのですが,私はなんと子供に間違われ,New Fellowはお父さんの方ですか?と言われてしまいました…いえ私なんです,と答えたらびっくり顔をされてしまいました.
 希望者はスタジオでプロによる記念写真を取ってもらえる(有料)ということなので,授与式前の15時45分の予約でスタジオに行きました.撮影前に希望の写真のタイプを選ぶのですが,どの見本写真もまるでナポレオンの肖像画のような立派なもので仰天しました.こんな立派な写真にされても一体どうするのか,と一瞬ひるんでしまいました.でも勢いで家族と一緒のタイプと単独のタイプの2種類をオーダーしました.
 係りの人に角帽にレガリアを着せてもらい,撮影の順番を待ちました.日本の写真屋さんなら手際よくこなすところですが,そこはアメリカ.18時からのセレモニーが迫ってきてもお構いなしに1組づつに自己紹介をし,家族の名前を一人づつ聞いて,何カットも写真を撮っていきます.日本支部の皆で17時に会場前で記念写真を撮ることになっていたのですが,丁度順番がきてしまったので残念ながら皆さんとの記念写真には加われませんでした.

授与式

 アメリカの各州および国ごとに整列し,マーチとともに入場していきます.入場の後,全員起立でアメリカ国歌が流れ式典が始まりました.詳細は他の先生方の手記をご覧ください.式のクライマックスは全員でのACPの誓いの言葉の唱和です.これをもって正式にFellowshipが授与されたとされ,入場時角帽の右側に垂らしていた金色の房を左に移す儀式をしました.経験のない厳粛な雰囲気に圧倒され,はじめて,なんだか大変なことになったんだな,という実感が沸きました.家族もこのセレモニーには感激し,はるばるアメリカまできた甲斐があったと喜んでいました.

セミナー

 とにかく実践的で日常診療にすぐに役に立つ内容ばかりでした.また,どの講師も人を惹きつける話術にたけており,指導者としてもプロなんだなと感じました.

ACP日本支部記念晩餐会

 授与式の翌日の晩,前田賢司先生のお取り計らいでフィラデルフィアでも名店のLe Bec-Finというフランス料理店で晩餐会がありました.ACPからはDr. Steven Weinberger(Senior Vice President for Medical Knowledge and Education),Dr. John A. Mitas II(Deputy Executive Vice President and Chief Operating Officer),Mrs. Eve Swiacki(Director, Membership Credentialing & International Activities)がご出席されました.優雅なレストランでおいしいお料理をいただきながら,とっても楽しいひと時を過ごさせていただきました.前田先生本当にご苦労様でした!(先生のご趣味の造詣の深さには脱帽いたしました!)

日本に戻り

 私は4月9日(日)の夜遅くに自宅に戻り,翌10日(月)から通常診療に戻りました.往診でも首を長くして皆が待っており,たった5日間ではありましたが長い休暇をとらせて頂いたような気がしました.患者さんたちからは,見慣れないレガリア姿の写真を記念に欲しいとせがまれ,プロマイドのようにして配ってるとこです.
 あの感動を忘れずに志を高く持って地域医療に貢献できるよう頑張りたいと思います.

 最後になりましたが,このような貴重な経験を与えて下さいました黒川 清先生をはじめACP日本支部の皆様,きめ細かいサポートをしてくださった前田賢司先生,お忙しい中FACPの推薦文を書いて下さいました富井啓介先生,松村榮久先生,内科学会事務局の宮本晴子様(いろいろご迷惑をおかけしました),本当に有難うございました.