Internal Medicine(旧Annual Session)

2008年度(Washington DC)

ACP Internal Medicine 2008に参加して

亀田総合病院 総合診療・感染症内科
山藤 栄一郎
Eiichiro Sando, MD

 

ACPの総会(ACP Internal Medicine 2008, Washington D.C)でポスター発表させていただく機会がありましたので報告いたします.

私が発表させていただいたのは,「日本紅斑熱」についてです.日本紅斑熱は,簡単にいえば,ツツガムシ病の親戚みたいなもので,リケッチア感染症の一種です.リケッチアを持っているダニにくわれて ,数日の潜伏期の後に発熱,皮疹,刺し口を認める病期です.私の住む千葉県の南房総では,日本紅斑熱は年間5例程度,ツツガムシは40例程度毎年診断されています .ツツガムシより日本紅斑熱のほうがロッキー山紅斑熱に近く,アメリカ人にとっては珍しようです.



会議の日程は2008年5日〜17日で,発表は16日でした.すべてのプログラムが,教えるプロみたいな教え上手な先生たちのプレゼンで,それだけでも行ってよかったと思えるものでした .しかし残念だったのは,あまりにプログラムが多すぎてとても全部のセッションには参加できないことでした.

一番勉強になったのは,「プレゼンテーションの仕方」です.結構この手のレクチャーってあるものの,どれもそのプレゼン自体そこまででも…とかいうのもあったりしますが ,そのセッションは,Mayoクリニックの教授で3分に一回くらいは爆笑をさそうような上品な面白さがあり,アニメーションや動画の使い方,こうやってプレゼンするんだ!というお手本のようなプレゼンでした .ほかにもCV挿入や身体所見の取り方,意識障害の患者診察方法の実践ワークショップなどClinical skillを磨くコーナーもありました.

どんな感じだったかつかみにくいと思いますので,実際私が発表した16日のその時の様子だけ取り出して↓に書きましたので,お時間のある人は読んでみてください.

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〜5月16日朝〜

 アメリカにきて数日たつのになかなか時差ぼけが治らず,半分ぼけたままプレゼンの日を迎えてしまいました.(もともと少しピンボケ気味なのでいつもと大した違いではありませんでした)小原先生方から ,プレゼンのこつはとにかくPractice, Practice, Practice!と言われていたので ,お経の様に(たぶん)100回くらい飛行機の中で唱えて練習しました.

意気込んで早朝7時半に会場にいったのに,一番のりじゃなかったです(涙).因みにほとんどのプログラムは7時からなので,7時半っていうのは多くの人が会場にいます.朝7時から ,夜遅くは11時までと,かなりぎっしりのプログラムです.プログラムによっては追加のお金を払ったり予約をしたりしなければいけません.あまりにたくさんのプログラムがあるので ,スケジュールノートというのに,その日のプランを書いていくようになっています.

さて,プレゼンですが,8時になりAssociate-poster areaでCheck-in.自分の番号とPresenterの名札をもらって,それから抄録の小冊子を手にし ,自分の番号のパネルへ.いざ実際セッティングしてみて予想通りのサイズでした.4フィート×8フィートと横長のパネルサイズです.大体120x240cmくらいでしょうか?たぶん少し計算間違ってますが ,だいたいそのくらいです.

これぞアメリカ!と思ったのは,事前にパネルの大きさはちゃんと告知されているのに,明らかにサイズオーバーで横にはみ出したり,明らかに横の人のパネルにピンで止めてたり ,と「自由」を感じました・・.

自分自身ポスター発表は初めてでしたが,近くにいたResidentは去年も出したということでした.なんだか隣の芝が青く見えましたが,なかよくなったResidentsと話していて ,お互いをほめあって気を紛らわせたりして.本当にアメリカの人はほめるのが上手い,と感心しました.ほめられている内に,いつの間にか自分のが一番いいんじゃないかって思ってしまう?くらいです .でも本当に全てのポスターはかなり出来映えが良いと思います.パワーポイントを貼り付けたようなものはなく,広告ポスターのような出来です.Visualにもこっているし ,日本もこれくらいがんばらなくちゃと思うものが多かったです.

日本と違い,みんなかなり積極的に質問して来ます.ジャッジグループがいくつかあって,3人で1グループになっているらしく,FACPが担当になり,とびとびの番号のポスターをジャッジしていました .ジャッジが来るまでは,ほかの見物人の質問に答えるわけですが,みんなたくさん質問をしてくれたおかげで(しかも似たような質問),ジャッジが来るまでにたくさん予行演習ができました .なんといっても典型的な日本人の私にとっては,英語を聞き取ることが難しいと痛感 .普段ぐれミリオン先生の英語が教科書のようにゆっくりきれいな発音なもので本場にくるときつい….

でも実際のジャッジの人たちはみな感じのいい人たちでよかったです.日本でいつも緊張しちゃうのは,もしかして重苦しい雰囲気のせいかも,と思うくらい,ここはハイテンションでフレンドリーなはじまりでした .思いっきり握手してからプレゼンを開始.周りのPresenterがジャッジの目を一人一人よくみながらプレゼンしているのをまねつつ,なるべくゆっくり大きな声でプレゼンしました .普段しないジェスチャーまでしながら….発表しているというより,なんだか「役を」演じている感じでした,英語で発表していると.初めて ,発表を楽しむことができました.

4分プレゼンで6分質疑応答と決まっていたものの,実際は話している最中にバシバシ質問してくるので,全体でなんとなく10分って感じでした.日本では考えられないですよね .普通最後まで発表聞いてから質問,だと思っていましたらから.見物人も含めて一番多かった質問が,「え?日本から来たの?」….質問はそこかい!,とつっこみたかったですが,逆に感心してくれていたようです.

ジャッジに人から,日本からきたってことは日本で働いているの? 日本では日本語の教科書で日本語の授業なんでしょ?英語が上手だよ!と(9割方お世辞?)ほめてくれて内心嬉しかったりして.やっぱり褒め上手だと(笑)….小原先生や岩田先生をはじめ,ほかの日本人の先生方も見に来てくれました.

久しぶりにアメリカ行ったので最初に2-3日は耳が慣れませんでしたが,ノースカロライナからD.C.までの約5時間の間 ,車の中でグレミリオン先生の英会話特訓?のおかげでだいぶ助かりました.

最後まで辿りついたひとはあまりいないかもしれませんが,長々読んでくださった皆様どうもありがとうございます.