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Annals of Internal Medicine

(更新日 2007年1月26日)

Annals of Internal Medicineの紹介(タイトル・紹介文・Abstract−抜粋和訳)

ACP日本支部では,Annals of Internal Medicineの目次と要旨(抜粋)を日本語に訳したものをACP日本支部のホームページ日本語版に掲載しています.医学,医療の最新のトピックスが掲載されたAnnals of Internal MedicineはACP本部のホームページに掲載され,会員にも配送されますが,記事を抜粋してPublication Committee委員が日本語訳を行い,ACP日本支部のホームページ掲載するようにしています.医学,医療の新たな情報を把握するのに非常に便利で,原本を読みたければACP本部のホームページにすぐにリンクできるようにしています.

皆様ご活用頂くと共に,先生方のご同僚や研修医・学生の皆さんにもご案内下さるようお願い致します.(1/22/2007付)

Publication Committee 委員長 石橋大海,副委員長 渡邊毅
 

Annals
Established in 1927 by the American College of Physicians

目次 (TABLE OF CONTENTS)

2 January 2007 Volume 146 Issue 2(監修: 渡邊毅)
英文のTable of Contentsはこちらをクリックしてください.

 

原著(Articles)

進行したファブリ病に対するアガルシダーゼ ベータ療法: 無作為化臨床試験
Agalsidase-Beta Therapy for Advanced Fabry Disease: A Randomized Trial
Maryam Banikazemi, Jan Bultas, Stephen Waldek, William R. Wilcox, Chester B. Whitley, Marie McDonald, Richard Finkel, Seymour Packman, Daniel G. Bichet, David G. Warnock, Robert J. Desnick for the Fabry Disease Clinical Trial Study Group*
ファブリ病は,稀なX染色体連鎖のライソゾームへの脂質蓄積病であり,腎臓,心臓,脳血管の障害により早期に死亡する可能性がある.今回の多施設共同二重盲検臨床試験では,ファブリ病によって腎機能障害を来たした82名の成人患者を,2週間毎のアガルシダーゼ ベータの酵素補充療法,または,プラセボ投与に無作為に割り付け,最長35ヶ月間経過観察した.アガルシダーゼ ベータ療法はプラセボーに比べて,腎臓,心臓,脳血管のイベントと死亡の頻度と発症までの期間を減少させたが,薬剤による輸注反応の頻度は多かった.
(翻訳:五十嵐忠彦)
要旨(Abstract)

デンマークにおける1995年から2005年にかけてのHIV陽性,陰性別にみた患者生存に関して
Survival of Persons with and without HIV Infection in Denmark, 1995–2005
Nicolai Lohse, Ann-Brit Eg Hansen, Gitte Pedersen, Gitte Kronborg, Jan Gerstoft, Henrik Toft Sørensen, Michael Væth, and Niels Obel
HIV患者と対照群を比較する方法によりHIV患者の余命を算出することは従来困難であった.しかしながらデンマークでは個々の住民が注意深く追跡されていることから,HIV陽性,一般住民の生存状況を正確に比較することが可能である.2000年から2005年における25歳時の余命は一般住民で51年,HCV重複感染例を除いたHIV患者では39年であり,(一般住民と比較した)相対死亡率は11.5倍であった.
(翻訳:今村隆明)
要旨(Abstract) 患者さんへのまとめ(Summary for Patients)
 

ニューヨーク州におけるベンゾジアゼピン処方規制政策が同薬剤の処方量と大腿骨頸部骨折の発症頻度に与えた影響
Effect of New York State Regulatory Action on Benzodiazepine Prescribing and Hip Fracture Rates
Anita K. Wagner, Dennis Ross-Degnan, Jerry H. Gurwitz, Fang Zhang, Daniel B. Gilden, Leon Cosler, and Stephen B. Soumerai
ベンゾジアゼピン投与が大腿骨頸部骨折の発症を増加させることが,過去の研究で示されている.今までに,ニューヨーク州ではベンゾジアゼピンの過剰投与を制限する施策が導入されているが ,ニュージャージー州では導入していない.著者らは,ニューヨーク州が医師のベンゾジアゼピン処方率の監査を開始する以前の12か月間と開始後21か月間メディケア加入者を対象にベンゾジアゼピンの処方状況と大腿骨頸部骨折発症頻度を比較検討した.ニューヨーク州ではベンゾジアゼピンの処方は60%減という劇的な減少を認めたが,大腿骨頸部骨折の発症頻度に変化はなかった .ニュージャージー州ではベンゾジアゼピンの処方,大腿骨頸部骨折の発症頻度ともに変化がなかった.

(翻訳:山前正臣)
要旨(Abstract)

 

医学と臨床(Academia and Clinic)

意思決定分析モデリングへのエビデンスの質の利用
Incorporating Quality of Evidence into Decision Analytic Modeling
R. Scott Braithwaite, Mark S. Roberts, and Amy C. Justice
意思決定分析モデルの基礎にあるエビデンスの質が意思決定結果の正確さや精度にどのように影響するかはしばしば不明確である.ブレイスウェイトと共同研究者は意思決定分析モデリングにエビデンスの質を利用しようとする取り組みが実行可能であるかどうかを検証しようとした.HIV感染と最近診断された患者に対する対面服薬治療法の費用対効果を評価するために,彼らは簡単な10個のパラメーターからなる確率的マルコフモデルを作製した.モデルで用いられたエビデンスの質によって意思決定モデルの結果の正確さや精度はがらりと変化してしまう可能性があると彼らは結論づけた.
(翻訳:塩田哲也)

 

最新情報(Updates)

神経学の進歩
Update in Neurology
Martin A. Samuels
本年の神経学の進歩は,脳卒中,糖尿病性神経障害,癌関連性神経疾患,頭痛および多発性硬化症を取り上げている.また,これらの論述により実地臨床にどのような変化が生じるかについても考察がなされている.
(翻訳:小河秀郎)

 

総説(Reviews)

系統的総説:健常高齢者に対する成長ホルモン投与の安全性と有用性
Systematic Review: The Safety and Efficacy of Growth Hormone in the Healthy Elderly
Hau Liu, Dena M. Bravata, Ingram Olkin, Smita Nayak, Brian Roberts, Alan M. Garber, and Andrew R. Hoffman
ヒト成長ホルモンの抗加齢薬としての使用については功罪が確定しておらず,連邦食品医薬品局による認可も得られていないにもかかわらず,そのような目的のため幅広く販売・使用されている.この研究では,健常高齢者に対する成長ホルモン投与の安全性と有用性について評価するために,成長ホルモンに関する全ての臨床研究について検討された.その結果,成長ホルモンは体組成に対しては重要な作用を有していないが,最も顕著な ものとして軟部組織の浮腫や関節痛をはじめとする悪影響をたびたび来たすと結論された.

(翻訳:廣井直樹)
要旨(Abstract)

系統的総説:慢性背部痛のオピオイド治療:普及度,効果および依存症との関連について
Systematic Review: Opioid Treatment for Chronic Back Pain: Prevalence, Efficacy, and Association with Addiction
Bridget A. Martell, Patrick G. O'Connor, Robert D. Kerns, William C. Becker, Knashawn H. Morales, Thomas R. Kosten, and David A. Fiellin
腰背部痛の患者は鎮痛剤の処方を希望することが多く,多くの医師は薬剤依存性を気にしているにもかかわらずオピオイド系鎮痛剤を処方する.11の異なった試験におけるオピオイドの処方率は3%から66%と各試験により大きく異なっていることが本研究よりわかった.4つの短期間のランダム化試験の結果では,オピオイドを用いた場合と他の積極的な治療を行った場合やプラセボとを比較して,疼痛の緩和の程度は同等であった.いくつかの質の落ちる雑多な対象を扱った試験の結果では,背部痛に対して長期間オピオイドを使用した患者のうち,薬物乱用に起因する症状を呈した患者の割合は,5%から24%であった.
(翻訳:小河秀郎)
要旨(Abstract)
 

論評(Editorials)

ファブリ病における酵素補充療法:本質は腎臓保護にあり
Enzyme Replacement in Fabry Disease: The Essence Is in the Kidney
Raphael Schiffmann
本号に掲載された,バニカゼミと共同研究者が行なった記念碑的な治療研究がファブリ病の合併症減少のための決定的な道筋を示している.彼らの知見では,古典的なファブリ病を呈する患者の一卵性双子男性患者および症状を呈する軽症異型の患者は,腎機能の保持という究極の目標のために酵素補充療法を受けるべきであるとしている.
(翻訳:菅野義彦)
 

患者さんへのまとめ(Summaries for Patients)

デンマークにおける1995年から2005年にかけての HIV陽性,陰性別に見た余命の比較
Comparison of Survival among HIV-Infected and Noninfected People in Denmark, 1995–2005
(翻訳:今村隆明)
本文(Full Text)
 

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2 January 2007 Volume 146 Issue 1

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