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Annals of Internal Medicine

(更新日 2007年2月20日)

Annals of Internal Medicineの紹介(タイトル・紹介文・Abstract−抜粋和訳)

ACP日本支部では,Annals of Internal Medicineの目次と要旨(抜粋)を日本語に訳したものをACP日本支部のホームページ日本語版に掲載しています.医学,医療の最新のトピックスが掲載されたAnnals of Internal MedicineはACP本部のホームページに掲載され,会員にも配送されますが,記事を抜粋してPublication Committee委員が日本語訳を行い,ACP日本支部のホームページ掲載するようにしています.医学,医療の新たな情報を把握するのに非常に便利で,原本を読みたければACP本部のホームページにすぐにリンクできるようにしています.

皆様ご活用頂くと共に,先生方のご同僚や研修医・学生の皆さんにもご案内下さるようお願い致します.(1/22/2007付)

Publication Committee 委員長 石橋大海,副委員長 渡邊毅
 

Annals
Established in 1927 by the American College of Physicians

目次 (TABLE OF CONTENTS)

6 February 2007 Volume 146 Issue 3(監修: 宇野久光)
英文のTable of Contentsはこちらをクリックしてください.

 

原著(Articles)

睡眠ポリグラフ検査を用いない閉塞型睡眠時無呼吸症候群の診断と初期治療:無作為化妥当性研究
Diagnosis and Initial Management of Obstructive Sleep Apnea without Polysomnography:  A Randomized Validation Study
Alan T. Mulgrew, Nurit Fox, Najib T. Ayas, and C. Frank Ryan
筆者らは閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSA)を診断するために睡眠ポリグラフ検査の代替となり得る手段を求めた.そのために,OSAの可能性を推定するための臨床方法と家庭での終夜酸素飽和度測定とを用いた臨床アルゴリズムを構築した.OSAの可能性が90%以上と推定される68名の患者を無作為に,通常治療群(持続的気道内陽圧[CPAP]の開始前に睡眠ポリグラフ検査を施行)と外来管理群(睡眠ポリグラフ検査を施行せずにCPAP治療を開始)に割り付けた.3カ月後にこの両群間で終夜睡眠ポリグラフ検査に差はみられなかった.
(翻訳: 郷間巌)
要旨(Abstract)

不健康な多飲酒癖を持つ入院患者への簡易介入:無作為化比較試験
Brief Intervention for Medical Inpatients with Unhealthy Alcohol Use: A Randomized, Controlled Trial
Richard Saitz, Tibor P. Palfai, Debbie M. Cheng, Nicholas J. Horton, Naomi Freedner, Kim Dukes, Kevin L. Kraemer, Mark S. Roberts, Rosanne T. Guerriero, and Jeffrey H. Samet
著者らは,市内のある研修病院に入院中の成人患者全員を調査し,不健康な多飲酒癖のある341名を無作為に抽出し,これらの患者に治療計画策定および通常の治療の後,30分にわたる飲酒癖改善動機付けのためのカウンセリングによる介入を試みた.3か月後,介入を受けた患者群と受けなかった患者群において飲酒治療における特別な治療援助を要したものの割合に差は認められなかった.12か月後においても,両群の飲酒減量はほぼ同程度であった.飲酒量が危険域に達しているこれら患者の76%はアルコール依存者で,今回試行された30分のカウンセリングによる簡易な介入では,これら患者の飲酒癖を改善するには不十分であった.
(翻訳: 市堰肇)
要旨(Abstract) 患者さんへのまとめ(Summary for Patients)
 

米国において新規に透析導入された80歳台,90歳台の患者
Octogenarians and Nonagenarians Starting Dialysis in the United States
Manjula Kurella, Kenneth E. Covinsky, Alan J. Collins, and Glenn M. Chertow
末期腎疾患の米国家登録簿によれば80 歳台,90歳台の新規透析導入患者数は,1996年から2003年までの間にほぼ2倍に増加した.このうち,2003年に透析を開始した患者は1996年開始の患者に比べて糸球体濾過率は高値であり,慢性腎疾患に関連した合併症の罹患率は低率であった.2003年に透析に導入された患者は,末期腎疾患の進行度は低くかったが,これらの透析患者の1年死亡率は,1996年,2003年とも概ね50%であった.

(翻訳: 佐々木徹)
要旨(Abstract)


短報:術前の一時的ワーファリン中断に対する,橋渡しとしての低分子ヘパリンの抗凝固活性
Brief Communication: Preoperative Anticoagulant Activity after Bridging Low-Molecular-Weight Heparin for Temporary Interruption of Warfarin
Martin J. O'Donnell, Clive Kearon, Judy Johnson, Marlene Robinson, Michelle Zondag, Irene Turpie, and Alexander G. Turpie
長期ワーファリン治療中の患者に観血的処置をする必要が出てきた場合,ワーファリンを用いた完全な抗凝固状態から手術中の抗凝固活性のない状態までの橋渡しとして,よく低分子ヘパリンが使われる.安全性の懸念から,著者らは手術前日の晩まで低分子ヘパリンを投与された患者のヘパリン活性を測定した.手術14時間前に最後のエノキサパリン(enoxaparin) を投与し,その後中止した患者94名のうち約3分の2の患者において,手術開始予定時刻になっても血液抗Xa因子ヘパリンレベルが高値であった.著者らはenoxaparinの最終投与から手術開始予定時刻までの間隔をより長くするように 提案している.
(翻訳: 大島康雄)
要旨(Abstract) 患者さんへのまとめ(Summary for Patients)
 

患者のケアの改善(Improving Patient Care)

短報: 家庭を基盤とするプライマリケアにおけるケアの質の国家基準
Brief Communication: National Quality-of-Care Standards in Home-Based Primary Care
Kristofer L. Smith, Theresa A. Soriano, and Jeremy Boal
在宅の高齢患者に対する家庭を基盤とするプライマリケアは複雑で,診療には独特の制約があり,ケアの質に関する基準は存在しない.ある専門委員会が高齢者のケアについて確立された基準を評価して,家庭を基盤とするケアに適用できるように修正した.別の委員会が修正デルファイ法*を用いて指標の妥当性を評価した結果,質の指標セットは家庭を基盤とするプライマリケアの評価に際し,包括的な骨組みとなることがわかった.
*監修者注:デルファイ(Delphi)法とは,保健・医療分野の質的研究で,専門家をパネル調査の対象として,一連の質問によって意見・予測・判断などを求める調査法.
(翻訳: 村山敏典)

要旨(Abstract)
 

総説(Reviews)

メタ解析:重篤な成人の患者における静注免疫グロブリン療法
Meta-analysis: Intravenous Immunoglobulin in Critically Ill Adult Patients with Sepsis
Alexis F. Turgeon, Brian Hutton, Dean A. Fergusson, Lauralyn McIntyre, Alan A. Tinmouth, D. William Cameron, and Paul C. Hébert
免疫グロブリン静注療法(IVG)は,有用性が不確実で最近では推奨されていないが,敗血症の補助療法と考えられてきた.このメタ解析では,合計で2,621名の敗血症を伴った重篤な成人患者を研究した20の無作為割付が行われた試験を抽出した.ポリクローナル免疫グロブリンの静注は,プラセボや介入をしない場合に比べて死亡率を減少させた.もっとも生存に寄与したのはより高 用量で,より長期に投与を行い,より重症な患者であった.

(翻訳: 鈴木克典)
要旨(Abstract)
 

診療ガイドライン(Clinical Guidelines)

静脈血栓塞栓症の管理: 米国内科学会と米国家庭医学会による臨床ガイドライン
Management of Venous Thromboembolism: A Clinical Practice Guideline from the American College of Physicians and the American Academy of Family Physicians
Vincenza Snow, Amir Qaseem, Patricia Barry, E. Rodney Hornbake, Jonathan E. Rodnick, Timothy Tobolic, Belinda Ireland, Jodi B. Segal, Eric B. Bass, Kevin B. Weiss, Lee Green, Douglas K. Owens and the Joint American College of Physicians/American Academy of Family Physicians Panel on Deep Venous Thrombosis/Pulmonary Embolism*
静脈血栓塞栓症は10,000 人年につき7.1 地域居住者を冒しているありふれた疾患である.発生率は男性とアフリカ系アメリカ人で高く,事実上,加齢に伴って増加する.今号に掲載されたガイドラインは,深部静脈血栓症あるいは肺塞栓症に関わるすべての臨床医を対象読者にしている.
(翻訳: 赤真秀人)
要旨(Abstract) 患者さんへのまとめ(Summary for Patients)

静脈血栓塞栓症の管理:診療ガイドラインの体系的総括
Management of Venous Thromboembolism: A Systematic Review for a Practice Guideline
Jodi B. Segal, Michael B. Streiff, Lawrence V. Hofmann, Katherine Thornton, and Eric B. Bass
静脈血栓塞栓症の新しい治療が可能な時代となった.今号掲載の米国内科学会と米国家庭医学会による静脈血栓塞栓治療のガイドラインの背景となったこの論文は,深部静脈血栓症と肺塞栓症の介入治療効果における証拠を再検討している.
(翻訳: 齋藤雄司)
要旨(Abstract) 患者さんへのまとめ(Summary for Patients)
 

論評(Editorials)

アルコール依存に対する簡易介入:もう一つの難題
Brief Interventions for Problem Drinking: Another Piece of the Puzzle
Patrick G. O'Connor
本号に掲載されたSaitz らが行なった研究では,入院中のアルコール依存症患者への簡単な介入効果が検討されている.結果は期待はずれであり,2つの第一義的転帰に対しても,9つの第二義的転帰についても,介入の効果はまったくみられなかった.しかし ,科学的な質の極めて高いこの研究は,サブグループを特定して介入することによりもっといい結果が得られることと思われる.
(翻訳: 金原秀雄)

宿無しサムとプロフェッショナリズム
Squatter Sam and Professionalism
David C. Dale
本号に掲載された「宿無しサム」は,読んで共有する価値のある物語である.それは一人の臨床医の物語であり,私たち皆がよく記憶しているといった類の患者の物語でもある.短い言葉で言えば,この小品では,医師−患者関係の中での体験について深く掘り下げており,思いやり,共感する心,正しい行為の実践とその自省という専門家としての重要な資質について言及している.
(翻訳: 金原秀雄)
 

患者さんへのまとめ(Summaries for Patients)

有害な多飲酒癖を持つ入院患者への簡易介入:無作為化比較試験
A Brief Intervention for Hospitalized Patients with Unhealthy Alcohol Use
(翻訳: 上野義之)
本文(Full Text)

術前の一時的ワーファリン中断に対する,橋渡しとしての低分子ヘパリンの抗凝固活性
Safety of Surgery during Bridging Anticoagulation Therapy with Low-Molecular-Weight Heparin
(翻訳: 大島康雄)
本文(Full Text)

静脈血栓塞栓症の治療:米国内科学会と米国家庭医学会からの勧告
Treatment of Venous Thromboembolism: Recommendations from the American College of Physicians and the American Academy of Family Physicians
(翻訳: 秋山真一郎)
本文(Full Text)
 

クリニックにて(In the Clinic)

禁煙
Smoking Cessation
「クリニックにて」の2つ目の記事は,喫煙関連の病気の予防,治療と診療改善に関する広範囲の考察に加えて,喫煙の健康への影響に関しての臨床的概要を述べている.
(翻訳: 秋山真一郎)

本文紹介(Introduction from the Full Text)

 

バックナンバー

16 January 2007 Volume 146 Issue 2
2 January 2007 Volume 146 Issue 1

 
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