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Annals of Internal Medicine

(更新日 2007年2月20日)
Annals
Established in 1927 by the American College of Physicians

原著(ARTICLE)

短報: 術前の一時的ワーファリン中断に対する,橋渡しとしての低分子ヘパリンの抗凝固活性

Brief Communication: Preoperative Anticoagulant Activity after Bridging Low-Molecular-Weight Heparin for Temporary Interruption of Warfarin
Martin J. O'Donnell, MB; Clive Kearon, MB, PhD; Judy Johnson, RN; Marlene Robinson, RN, BScN; Michelle Zondag, RN; Irene Turpie, MB, MSc; and Alexander G. Turpie, MB

6 February 2007 | Volume 146 Issue 3 | Pages 184-187

背景: 外科手術のためワーファリンを中断する時に,低分子ヘパリンは良く使われる.

目的: 標準化された”橋渡し”治療手順に従った場合の低分子ヘパリンの術前の抗凝固活性を明らかにする.

 

方法: 前向きコホート研究.

 

試験場所: 単一の大学病院.

 

患者:  ワーファリン治療を継続中であったが,侵襲的な手技を受ける前にそれを中断した患者を連続して登録.

 

介入: 低分子ヘパリンの一種であるエノキサパリン(enoxaparin) 1mg/kgを1日2回投与で,手術前日の夕方まで続ける.

 

測定: 手術直前の血液抗Xa因子ヘパリンレベル.
(訳者注:測定に使用されたStachrome Heparin kit はSTACHROM heparin kitのつづりの誤りか?) 

 

結果: enoxaparin投与終了後14時間の血液抗Xa因子ヘパリンレベルは80名の患者において測定された.血液抗Xa因子ヘパリンレベルは平均で0.6U/mLであった.手術直前の血液抗Xa因子ヘパリンレベルは54名(68%)で治療レベルとされている0.5U/mL以上であり,13名(16%)で1.0 U/mLであった.enoxaparin最終投与から手術までが短時間であること(p<0.001) や,ボディマスインデクス高値であること(p=0.001)が,血液抗Xa因子ヘパリンレベル高値と関連していた.

 

研究の限界: 測定したサンプル数が少ないため,臨床的な結果を正確に見積もることは難しい.単一のenoxaparin投与手順が評価されたのみである.

 

結論: 低分子ヘパリンの1日2回投与の投与法では,手術前日の夕方まで投与すると,手術時に血液抗Xa因子ヘパリンレベルが高いままであることが多い.

(翻訳: 大島康雄)

English Abstract