Journals

Annals of Internal Medicine

(更新日 2007年3月5日)
Annals
Established in 1927 by the American College of Physicians
 

原著(ARTICLE)

大腸新生物に対する定量的免疫化学的便潜血検査

A Quantitative Immunochemical Fecal Occult Blood Test for Colorectal Neoplasia

Zohar Levi, MD; Paul Rozen, MBBS; Rachel Hazazi, BSc; Alex Vilkin, MD; Amal Waked, BSc; Eran Maoz, MD; Shlomo Birkenfeld, MD; Moshe Leshno, MD, PhD; and Yaron Niv, MD

20 February 2007 | Volume 146 Issue 4 | Pages 244-255

背景:  大腸癌スクリーニングでのグアヤック法による便潜血検査は,ヒトヘモグロビンに対して特異的でなく感度も低い.自動化され開発された免疫化学的便潜血検査は品質管理され ,ヒトヘモグロビンに特異的で,特別な食事制限を必要としない.

目的:  大腸内視鏡が施行された患者において,癌と進行した腺腫の検出に対する定量的免疫化学的便中ヘモグロビン測定法の感度と特異度を評価し,癌と進行腺腫のもっとも高いテスト後確率を付与する便中ヘモグロビン閾値を決定し ,必要な免疫化学的便潜血検査の回数を決定することである.

 

方法: 前向き,横断研究

 

試験場所: イスラエル,テルアビブにある主要な医療組織の外来内視鏡センター

 

対象:  連続した1,000人の外来患者さん—無症状であるが大腸の新生物の危険が高い患者と有症状の患者—待機的内視鏡検査を受け免疫化学的便潜血検査提出に同意した者

 

介入: 3回の排便においてヘモグロビン含量を測定し,もっとも高い値と大腸内視鏡所見とを比較する.

測定:
  臨床的に問題のある新生物に対する便中ヘモグロビン測定値の感度,特異度,的中率,尤度比,95%信頼区間,測定された便中ヘモグロビン量との関係,施行された免疫化学便潜血検査の回数.

 

結果:  大腸内視鏡によって91人の患者に臨床的に問題のある新生物(17人において癌が,74人において進行した腺腫が)が同定された.3回の免疫化学便潜血検査とヘモグロビン閾値75ng/mlを用いると ,癌に対する感度,特異度はそれぞれ94.1%(95%信頼区間, 82.9%-100.0%),87.5%(95%信頼区間,85.4%−89.6%)であり,あらゆる臨床的に問題のある新生物に対する感度 ,特異度はそれぞれ67%(95%信頼区間, 57.4%-76.7%),91.4%(95%信頼区間,89.6%−93.2%)であった.

 

研究の限界:  便の採取法は一般化されているが,採取量は便の性状に依存している.いくらかの患者はアスピリンや抗凝固療法を中断して検査された .研究の対象となった患者は高危険群であり,結果は平均的な危険の集団には適応しないかもしれない.

 

結論:  定量的免疫化学的便潜血検査は,臨床的に有意な新生物の検出において,良好な感度と特異度を有している.平均的な危険度の集団におけるふるい分けでの検査実績については不明である.
 

(翻訳: 加藤秀章)

English Abstract