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Annals of Internal Medicine

(更新日 2007年3月19日)
Annals
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原著(ARTICLE)


プライマリケアにおける不安障害: 有病率,障害,合併症,およびその診断

Anxiety Disorders in Primary Care: Prevalence, Impairment, Comorbidity, and Detection

Kurt Kroenke, MD; Robert L. Spitzer, MD; Janet B.W. Williams, DSW; Patrick O. Monahan, PhD; and Bernd Löwe, MD, PhD


6 March 2007 | Volume 146 Issue 5 | Pages 317-325


背景: 不安はうつ病と同様に頻度が高いものの,重要視されずに診断と治療が行われていないことが多い.


目的: プライマリケア領域における不安障害の頻度,障害,および合併症を明らかにする.また,診断のための簡便な指標を評価する.


方法: 2004年11月から2005年6月に施行した診断基準を標準とした研究.


試験場所: 米国の15施設におけるプライマリケア外来.


対象: 自記式質問紙に答え,かつ電話による追跡調査に同意した外来患者の中から無作為抽出された965人.


測定: 7項目の不安尺度(全般性不安障害[GAD]−7段階)を外来で施行し,その後,この結果を知らされていない精神衛生専門家が電話で精神科的構造化面接を行った.さらに,機能状態(医学的転帰研究の簡易版-20),うつ状態と身体化症状,自己申告によるADLの障害日数,および通院回数を検討した.


結果: 対象患者965人のうち,19.5%(95%信頼区間:17.0−22.1%)が少なくとも1種類の不安障害を持ち,8.6%(95%信頼区間: 6.9−10.6%)は心的外傷後ストレス障害,7.6%(95%信頼区間: 5.9−9.4%)は全般性不安障害,6.8%(95%信頼区間:5.3−8.6%)はパニック障害,そして6.2%(95%信頼区間:4.7−7.9%)は社会不安障害と診断された.各々の障害は不安障害の種類の数が増えるに従って顕在化する障害に関与していた(P<0.001).不安障害患者の多く(41%)は,治療を受けていなかった.ROC曲線解析ではGAD-7とGAD-7のうち中心的な2項目(GAD-2)がこれら4種類の不安障害のスクリーニングに有用であることが示された(曲線下面積: 0.80,0.91).


研究の限界: 本研究は選択されたプライマリケア診療の非無作為化サンプルを含んでいた.


結論: 不安障害はプライマリケアにおいて頻度が高く,患者の活動を制限しているが,しばしば治療が行われていない.2項目のスクリーニングがその発見を促進すると考えられる.

訳者注: 1.不安や心配,イライラを感じる,2.不安や心配をコントロールできない


(翻訳: 鈴木昌)

English Abstract