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Annals of Internal Medicine

(更新日 2007年3月29日)

Annals of Internal Medicineの紹介(タイトル・紹介文・Abstract−抜粋和訳)

ACP日本支部では,Annals of Internal Medicineの目次と要旨(抜粋)を日本語に訳したものをACP日本支部のホームページ日本語版に掲載しています.医学,医療の最新のトピックスが掲載されたAnnals of Internal MedicineはACP本部のホームページに掲載され,会員にも配送されますが,記事を抜粋してPublication Committee委員が日本語訳を行い,ACP日本支部のホームページ掲載するようにしています.医学,医療の新たな情報を把握するのに非常に便利で,原本を読みたければACP本部のホームページにすぐにリンクできるようにしています.

皆様ご活用頂くと共に,先生方のご同僚や研修医・学生の皆さんにもご案内下さるようお願い致します.(1/22/2007付)

Publication Committee 委員長 石橋大海,副委員長 渡邊毅
 

Annals
Established in 1927 by the American College of Physicians

目次 (TABLE OF CONTENTS)

20 March 2007 Volume 146 Issue 6 (監修: 東 理)
英文のTable of Contentsはこちらをクリックしてください.

 

原著(Articles)

軽微な頭部外傷患者において頭部CT有所見者を予測する:CHIP予測尺度

Predicting Intracranial Traumatic Findings on Computed Tomography in Patients with Minor Head Injury: The CHIP Prediction Rule

Marion Smits, Diederik W.J. Dippel, Ewout W. Steyerberg, Gijs G. de Haan, Helena M. Dekker, Pieter E. Vos, Digna R. Kool, Paul J. Nederkoorn, Paul A.M. Hofman, Albert Twijnstra, Hervé L.J. Tanghe, and M.G. Myriam Hunink

軽微な頭部外傷患者に頭部CT検査を行うべきかどうかに関する既存の予測尺度は,意識消失を呈した患者についてのみ検討されてきた.今回,頭部外傷患者のCTに関する研究(CHIP研究)において,研究者らは軽微な頭部外傷を負った成人患者3181人を,意識消失の有無に関係なく,前向きに評価した.その結果,年齢,Glasgow Coma Scale score,頭蓋骨骨折の有無,あるいは外傷後の嘔吐や健忘,痙攣発作の有無といった因子に基づいた予測尺度を用いることにより,CTにて頭蓋内損傷所見を有する患者や脳外科的治療を要する患者を識別することが十分に可能であることがわかった.

監修者注:CHIP研究:CT in Head Injury Patients studyの略

(翻訳: 小河秀郎)

要旨(Abstract)  患者さんへのまとめ(Summary for Patients)


早期関節リウマチにおける治療戦略の比較;無作為化試験

Comparison of Treatment Strategies in Early Rheumatoid Arthritis: A Randomized Trial

Yvonne P.M. Goekoop-Ruiterman, Jeska K. de Vries-Bouwstra, Cornelia F. Allaart, Derkjen van Zeben, Pit J.S.M. Kerstens, J. Mieke W. Hazes, Aelko H. Zwinderman, André J. Peeters, Johanna M. de Jonge-Bok, Constant Mallée, Wim M. de Beus, Peter B.J. de Sonnaville, Jacques A.P.M. Ewals, Ferdinand C. Breedveld, and Ben A.C. Dijkmans

BeSt研究の1年目の結果で,抗リウマチ薬の多剤併用療法を関節リウマチの初期治療に用いることで,単独療法よりも早く臨床症状が改善し関節破壊の進行もより軽度に抑えることが示された.治療にあたった医師は疾患活動性スコアおよび臨床,画像的な再評価に基づいて治療方法を調整,変更した.治療開始2年後,多剤併用療法と単独療法に割り当てられたどの患者グループも同程度の疾患活動性を持っていたが,経過中に単独療法から多剤併用療法に切り替えられている患者が多かった.

(翻訳: 山前正臣)

要旨(Abstract)  患者さんへのまとめ(Summary for Patients)


前立腺癌でアンドロゲン除去療法を受けている男性における骨量減少に対するアレンドロン酸週一回内服投与の効果:無作為化臨床試験

Effect of Once-Weekly Oral Alendronate on Bone Loss in Men Receiving Androgen Deprivation Therapy for Prostate Cancer: A Randomized Trial

Susan L. Greenspan, Joel B. Nelson, Donald L. Trump, and Neil M. Resnick

前立腺癌に対するアンドロゲン除去療法(ADT)は骨量減少と骨折の危険性を増加させる.研究者らはADTを受けている前立腺癌患者を,アレンドロン酸群または偽薬群に無作為化割付けをおこなった.ベースラインで,39%の男性が骨粗鬆症に罹患しており,52%に骨量低下を認めていた.最初の1年間において,アレンドロン酸により脊椎と大腿骨頭頸部の骨密度はそれぞれ3.7%と1.6%増加し,骨代謝も抑制した.両群ともに有害事象の発現率は同等であった.

(翻訳: 石黒 洋)

要旨(Abstract)  患者さんへのまとめ(Summary for Patients)


医学と臨床(Academia and Clinic)

「ホスピスには早過ぎる」:ホスピスについてタイムリーで効率的に話し合う戦略

"I'm Not Ready for Hospice": Strategies for Timely and Effective Hospice Discussions

David J. Casarett and Timothy E. Quill

増えつつあるエビデンスによると,ホスピスは終末期に近い患者に良質なケアを提供し,その家族を支援することができる.しかし,多くの患者はホスピスに入ることなく,入るとしてもそうするのは一般的には病気のかなり遅い時期になってからである.この論文は,ホスピスへの紹介について,より心を込めて,より効率的に,そして願わくはよりタイムリーに話し合えるような戦略について述べてある.

(翻訳: 塩田哲也)


再現可能なリサーチ:社会の信頼を勝ちうることの出来る研究を目指して

Reproducible Research: Moving toward Research the Public Can Really Trust

Christine Laine, Steven N. Goodman, Michael E. Griswold, and Harold C. Sox

科学者は,新たな知見に接する時,それぞれ独自に新知見を検証確認することによって,真実であるという結論に達する.科学雑誌は,報告者以外による検証確認が容易でない研究の真偽を識別することや,透明性を有し,客観的な研究の記述を行なうという作業を行なうことにより,前記のプロセスに役立っている.本稿で,Annalsの編集者らは自らの評価手法を示し,また科学界がAnnals 誌に掲載された研究の成果を正しく評価し,その知見の発展に役立つよう新たな方針を発表した.

(翻訳: 伊能睦博)


総説(Reviews)

体験談的総説:ファブリー病

Narrative Review: Fabry Disease

Joe T.R. Clarke

ファブリー病はX染色体連鎖性の遺伝性リソゾーム蓄積病であり,αガラクトシダーゼAという酵素欠損を原因とする.酵素欠損の結果,グロボトリアオシルセラミド(Gb3)という中性糖化スフィンゴリピッドの蓄積が小血管,神経,背側神経根,腎臓の糸球体と尿細管の内皮細胞および心筋に起こる.組み替え型ヒトαガラクトシダーゼAを静注する酵素補充療法(ERT)により血漿中のGb3の濃度は一貫して低下する.しかし,他の組織へ沈着したGb3に対するERTの効果はあまりはっきりしてはいない.

(翻訳: 小出優史)

要旨(Abstract)


展望(Perspectives)

動脈硬化性心血管病の管理におけるクロピドグレルの役割

Role of Clopidogrel in Managing Atherothrombotic Cardiovascular Disease

Shervin Eshaghian, Sanjay Kaul, Sameer Amin, Prediman K. Shah, and George A. Diamond

無作為化試験から得られるエビデンスによれば,クロピドグレルとアスピリンとの併用療法は重篤な血管合併症の予防において中程度ではあるが有意な有効性がアスピリン単独療法よりあるとのことである.両者の併用療法は高リスクの患者群においては利益が危険性を上回るが,低リスクの患者群では出血の危険性が心血管系への潜在的利益を上回っていた.

(翻訳: 小出優史)


診療ガイドライン(Clinical Guidelines)

プライマリーケアにおいて現在行われている静脈血栓塞栓症の診断:米国家庭医療学会と米国内科学会による診療ガイドライン

Current Diagnosis of Venous Thromboembolism in Primary Care: A Clinical Practice Guideline from the American Academy of Family Physicians and the American College of Physicians

Amir Qaseem, Vincenza Snow, Patricia Barry, E. Rodney Hornbake, Jonathan E. Rodnick, Timothy Tobolic, Belinda Ireland, Jodi B. Segal, Eric B. Bass, Kevin B. Weiss, Lee Green, Douglas K. Owens and the Joint American Academy of Family Physicians/American College of Physicians Panel on Deep Venous Thrombosis/Pulmonary Embolism†

今号に掲載されたガイドラインはAnnals of Internal Medicine 2007年2月6日号に発表された静脈血栓塞栓症の管理についての勧告と系統的総説の姉妹編であり,静脈血栓塞栓症の現在の診断法を要約している.その目的は現時点でのエビデンスをもとにした勧告を臨床医に提示し,深部静脈血栓症と肺塞栓症の診断を手助けすることにある.

(翻訳: 吉田直之)

要旨(Abstract)


論評(Editorials)

早期関節リウマチに対するベストの治療法は?

The BeSt Way to Treat Early Rheumatoid Arthritis?

(訳者注:ベストはオランダ語のBehandel-Strategieenを頭文字化したBeST研究のこと)

James R. O'Dell

ここ数年にわたり,いくつかの重要な治療法の進歩のおかげで,新たに診断された関節リウマチ(RA)の患者の予後は格段に改善してきている.それでも,RAの早期の治療に関しては,重要ないくつかの疑問が残る.本号では,Goekoop-Ruiterman らが,これらの疑問のうち,2つに焦点を合わせている.早期RA患者は疾患修飾抗リウマチ薬の併用療法を初期治療として受けるべきであろうか,それは臨床医が明確な治療ゴールを設定するのに役立つか,という2点である.

(翻訳: 宇野久光)


重要な臨床試験:ロシグリタゾンとラミプリル,そして2型糖尿病の予防

Trials That Matter: Rosiglitazone, Ramipril, and the Prevention of Type 2 Diabetes

David M. Nathan and Michael Berkwits

2型糖尿病治療における選択肢の多様化にもかかわらず,臨床医はハイリスク患者での2型糖尿病の予防のための優れた治療法はわずかしか有していない.2002年に行われた2つの大規模試験はメトフォルミンとアカルボースが耐糖能障害を有している患者において糖尿病発症予防に有効であることを示した.しかし,両薬剤とも米国食品医薬品局(FDA)による予防薬としての認可は受けていないため,それらの予防薬としての使用は通常行われていない.

(翻訳: 廣井直樹)


患者さんへのまとめ(Summaries for Patients)

軽微な頭部外傷の患者さんに対する頭部CTにおいて頭蓋内外傷所見を予測する:CHIP予測尺度

Predicting Intracranial Traumatic Findings on Computed Tomography in Patients with Minor Head Injury: The CHIP Prediction Rule

(翻訳: 小河秀郎)

本文(Full Text)


早期関節リウマチに対するベストな治療法は?

What Is the Best Treatment Plan for Early Rheumatoid Arthritis?

(翻訳: 菅野義彦)

本文(Full Text)


前立腺癌患者さんにおける骨量減少の予防

Preventing Bone Loss in Men with Prostate Cancer

(翻訳: 今村隆明)

本文(Full Text)


バックナンバー

6 March 2007 Volume 146 Issue 5
20 February 2007 Volume 146 Issue 4
6 February 2007 Volume 146 Issue 3
16 January 2007 Volume 146 Issue 2
2 January 2007 Volume 146 Issue 1

 
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