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Annals of Internal Medicine

(更新日 2007年4月23日)

Annals of Internal Medicineの紹介(タイトル・紹介文・Abstract−抜粋和訳)

ACP日本支部では,Annals of Internal Medicineの目次と要旨(抜粋)を日本語に訳したものをACP日本支部のホームページ日本語版に掲載しています.医学,医療の最新のトピックスが掲載されたAnnals of Internal MedicineはACP本部のホームページに掲載され,会員にも配送されますが,記事を抜粋してPublication Committee委員が日本語訳を行い,ACP日本支部のホームページ掲載するようにしています.医学,医療の新たな情報を把握するのに非常に便利で,原本を読みたければACP本部のホームページにすぐにリンクできるようにしています.

皆様ご活用頂くと共に,先生方のご同僚や研修医・学生の皆さんにもご案内下さるようお願い致します.(1/22/2007付)

Publication Committee 委員長 石橋大海,副委員長 渡邊毅
 

Annals
Established in 1927 by the American College of Physicians

目次 (TABLE OF CONTENTS)

3 April 2007 Volume 146 Issue 7 (監修:板東 浩)
英文のTable of Contentsはこちらをクリックしてください.

 

原著(Articles)

チアゾリジン誘導体で至適治療域に至らない2型糖尿病患者に対するエクセナチド追加の効果.無作為化試験

The Effect of Adding Exenatide to a Thiazolidinedione in Suboptimally Controlled Type 2 Diabetes: A Randomized Trial

Bernard Zinman, Byron J. Hoogwerf, Santiago Durán García, Denái R. Milton, Joseph M. Giaconia, Dennis D. Kim, Michael E. Trautmann, and Robert G. Brodows

コントロール不良の2型糖尿病患者で,幾つかの経口血糖降下剤にエクセナチドを追加した効果が臨床試験で調査された.今までに,チアゾリジン誘導体(TZDs)にエクセナチドを追加した検討はなされていない.研究者はTZDs(メトホルミン治療の有無は問わない)でコントロールされていない2型糖尿病の成人233名に1日2回食間にエクセナチドまたはプラセボの注射を無作為に割り当てた.16週で,エクセナチド群ではヘモグロビンA1c,空腹時血糖および体重がプラセボより低下していた.嘔気と嘔吐はエクセナチド群でより頻度が高かった.

(翻訳: 金原秀雄)

要旨(Abstract)  患者さんへのまとめ(Summary for Patients)


米国人における好中球減少症の罹患率:年齢,性別,喫煙の状況,人種による差

Prevalence of Neutropenia in the U.S. Population: Age, Sex, Smoking Status, and Ethnic Differences

Matthew M. Hsieh, James E. Everhart, Danita D. Byrd-Holt, John F. Tisdale, and Griffin P. Rodgers

著者らは,健常と推定できるヒトから採取された血液サンプルの血球数データを解析した.黒人被験者は,白人被験者と比較して白血球数と好中球数は低値で,リンパ球数は同程度であった.一方メキシコ系アメリカ人被験者は相対的に白血球数はわずかに高値で,好中球数およびリンパ球数は高値であった.好中球減少症の罹患率は黒人で最も高く,メキシコ系アメリカ人で最も低かった.喫煙習慣は白血球高値および好中球高値と関連していた.好中球数異常値を評価するか否かを決定する時には人種や喫煙状況を考慮すべきである.

(翻訳: 大島康雄)

要旨(Abstract)


地理的問題:都市における居住地域および透析施設と患者の予後との関係

Geography Matters: Relationships among Urban Residential Segregation, Dialysis Facilities, and Patient Outcomes

Rudolph A. Rodriguez, Saunak Sen, Kala Mehta, Sandra Moody-Ayers, Peter Bacchetti, and Ann M. O'Hare

人種と居住地域は維持透析患者の予後に影響するようである.居住地域の透析患者の死亡率におよぼす影響は知られていない.ロドリゲスと共同研究者は,透析患者の死亡率と最初の腎移植までの期間を,異なる人種構成の居住地域に住む透析患者において比較した.死亡率と人種との関連は死亡率と透析患者の居住地域の人種構成との関連より強かった.しかしながら,腎移植までの期間と透析医療の質は両者とも居住地域の人種構成によって異なった.

(翻訳: 佐々木徹)

要旨(Abstract)


総説(Reviews)

系統的な総説:マンモグラムによる偽陽性判定の長期にわたる影響

Systematic Review: The Long-Term Effects of False-Positive Mammograms

Noel T. Brewer, Talya Salz, and Sarah E. Lillie

マンモグラムの偽陽性が女性の心理的健康感に及ぼす長期的影響は,十分に理解されていない.この系統的な総説は,スクリーニングのマンモグラムで偽陽性と判定された後と,異常なしと判定された後とを比較した23の観察研究をまとめたものである.偽陽性の結果を受けた女性は,異常なしの結果を受けた女性より,スクリーニング検査後の数か月間,癌に対する不安や苦悩をより多く感じていた.また,米国ではそういった女性らは乳房の自己診断をより頻回に行っており,通常繰り返しているスクリーニング検査への再来がやや増加していた.

(翻訳: 小野広一)

要旨(Abstract)


臨床ガイドライン(Clinical Guidelines)

40歳代女性のためのスクリーニングのマンモグラフィ:米国内科学会による診療ガイドライン

Screening Mammography for Women 40 to 49 Years of Age: A Clinical Practice Guideline from the American College of Physicians

Amir Qaseem, Vincenza Snow, Katherine Sherif, Mark Aronson, Kevin B. Weiss, Douglas K. Owens for the Clinical Efficacy Assessment Subcommittee of the American College of Physicians*

乳癌は米国の40歳代女性の最も多い死因の一つである.特に49歳以下の女性に対するスクリーニングとしてのマンモグラフィの開始時期を決めるにあたり個別の危険度を評価することは重要である.この米国内科学会のガイドラインは,40歳代女性にスクリーニングとしてのマンモグラフィを行う利点と有害性に関する有用なエビデンスを示す.

(翻訳:秋山真一郎)

要旨(Abstract)  患者さんへのまとめ(Summary for Patients)


40歳代女性に対するマンモグラフィによる乳癌スクリーニング:米国内科学会による系統的レビュー

Screening Mammography in Women 40 to 49 Years of Age: A Systematic Review for the American College of Physicians

Katrina Armstrong, Elizabeth Moye, Sankey Williams, Jesse A. Berlin, and Eileen E. Reynolds

診療の現場で,40から49歳までの女性に対するマンモグラフィを用いたスクリーニング検査のリスクと恩恵は重要な問題である.この年代グループでマンモグラフィに関する入手可能なエビデンスを,米国内科学会のガイドラインに対する基礎知識として総括した.50歳以上の女性では,通常,マンモグラフィによる利益はリスクを上回る.40歳代女性における乳癌死亡の減少数は小さいため,乳房撮影での偽陽性や,各人で乳癌のリスクが,判断に重要な意味を持っている.

(翻訳: 上野義之)

要旨(Abstract)


論評(Editorials)

併用療法におけるエキセナチド:小さな研究,大きな市場,および多くの未回答の疑問

Exenatide in Combination Therapy: Small Study, Big Market, and Many Unanswered Questions

Saul Malozowski

企業がスポンサーとなった研究で,Zinmanらが以下のように報告している.2型糖尿病患者で治療量内のチアゾリジンあるいはチアゾリジンとメトホルミン治療でコントロールが不良な症例にエキセナチドを追加した治療の研究では,16週間の観察期間で血糖コントロールが改善し,中等度の体重改善を認めた.しかし,この研究のデザインや報告で不備な点があることにより,チアゾリジンとメトホルミンによる治療でコントロールの悪い2型糖尿病患者に対して主治医が注射薬を考えている場合,多くの患者にエキセナチドを適応できるのか否かが,明らかではない.

(翻訳: 宮崎泰成)


40歳代女性の乳癌検診:データに関する論争から個々の女性を救うことに視点を移そう

Breast Cancer Screening for Women in Their 40s: Moving from Controversy about Data to Helping Individual Women

Joann Elmore and John Choe

我々は,40歳代女性の乳癌検診について,エビデンスの質の論争から少し距離をおくべきだ.その代わり,我々がもともと期待していた情報よりも,小さくても明確な利益や,より高いリスクの情報を得て,対処していかねばならない.エビデンスに関して論争は続いているが,我々が優先すべきことは,女性が適切な情報に基づき決定できるよう,援助することである.

(翻訳: 宮崎泰成)


重要な臨床試験: 加齢黄斑変性の治療の進歩における2面性

Trials That Matter: Two Faces of Progress in the Treatment of Age-Related Macular Degeneration

Paul Epstein

加齢黄斑変性(AMD)は中心視野を損なう代表的な眼疾患であり,高齢者の生活の質に計り知れない悪影響を及ぼす.血管内皮成長因子A(VEGF-A)阻害薬のラニビズマブを対象とした2つの第3相試験の結果が最近公表されたが,これによるとラニビズマブにより血管新生性AMDのコントロールで劇的な向上が期待できる.また,この2つの研究は,医療経済学的にも,重要な問題を提起している.というのは,別のVEGF-A阻害薬であるベバシズマブが,無対照の症例集積研究であってもAMDに非常に効果的であり,かつラニビズマブよりはるかに安価であるからだ.米国国立衛生研究所がこの2つのVEGF-A阻害薬を直接比較する無作為割付試験に資金を拠出しており,その結果が待たれる.

(翻訳: 村山敏典)


患者さんへのまとめ(Summaries for Patients)

2型糖尿病に対するエクセナチドの治療

Exenatide Therapy for Type 2 Diabetes

(翻訳: 吉井康裕)

本文(Full Text)


40歳代女性に対するマンモグラフィによる乳がんスクリーニング

Screening Mammography in Women Age 40 to 49 Years

(翻訳: 峠岡康幸)

本文(Full Text)


クリニックにて(In the Clinic)

アレルギー鼻炎

Allergic Rhinitis

この号では,アレルギー鼻炎の診断,治療や予防と,アレルギー鼻炎に関する患者教育に焦点を合わせる.

(翻訳: 赤真秀人)

本文紹介(Introduction from the Full Text)


バックナンバー

20 March 2007 Volume 146 Issue 6

6 March 2007 Volume 146 Issue 5

20 February 2007 Volume 146 Issue 4

6 February 2007 Volume 146 Issue 3

16 January 2007 Volume 146 Issue 2

2 January 2007 Volume 146 Issue 1


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