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Annals of Internal Medicine

(更新日 2007年4月27日)
Annals
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原著(ARTICLE)


短報:アンピシリンとセフトリアキソンによるEnterococcus faecalis心内膜炎治療

Brief Communication: Treatment of Enterococcus faecalis Endocarditis with Ampicillin plus Ceftriaxone

Joan Gavaldà, MD; Oscar Len, MD; José M. Miró, MD; Patricia Muñoz, MD; Miguel Montejo, MD; Aristides Alarcón, MD; Julián de la Torre-Cisneros, MD; Carmen Peña, MD; Xavier Martínez-Lacasa, MD; Cristina Sarria, MD; Germán Bou, MD; José M. Aguado, MD; Enrique Navas, MD; Joan Romeu, MD; Francesc Marco, MD; Carmen Torres, MD; Pilar Tornos, MD; Ana Planes, MD; Vicenç Falcó, MD; Benito Almirante, MD; and Albert Pahissa, MD


17 April 2007 | Volume 146 Issue 8 | Pages 574-579


背景: ペニシリンまたはグリコペプチドの殺菌相乗作用を阻害する高レベルアミノグリコシド耐性菌(HLAR)の出現と,アミノグリコシド治療による腎毒性は,Enterococcus faecalis心内膜炎治療における大きな問題である.


目的: HLARを有する,または有さないE. faecalis心内膜炎治療において,アンピシリンとセフトリアクソンの有効性と安全性を検証する.


方法: 観察的,公開標識性,非無作為化,多施設臨床試験.


設定: スペインの13医療施設.


患者: HLAR を有するE. faecalis心内膜炎患者21名と非HLAR のE. faecalis心内膜炎患者22名で,全患者にアミノグリコシド使用による腎毒性の危険性があった.


介入: アンピシリンの2グラム,4時間毎の静注と,セフトリアキソンの2グラム,12時間毎の静注を併用する6週間の治療法.


測定: 臨床的かつ細菌学的検討.


結果: 3ヵ月後の臨床的治癒率は全体で67.4% (43人中29人)であった.治療中,HLAR を有するE. faecalis心内膜炎患者の28.6%が,そして非HLAR のE. faecalis心内膜炎患者の18.2%が,感染の関連病態で死亡した.プロトコールを完遂できた患者の臨床的,細菌学的改善は,HLARを有する E. faecalis心内膜炎群では100%であった.非HLAR のE. faecalis心内膜炎患者群では2人が再燃したが,突発的な菌血症はみられなかった.発熱と皮疹が出現した一例に対しては治療が中止された.


研究の限界: 患者群は少人数で,観察的であった.


結論: アンピシリンとセフトリアキソンの併用は,HLARを有する E. faecalis心内膜炎治療に効果的かつ安全である.この治療法は,腎毒性の危険性が高い非HLARの E. faecalis心内膜炎患者に対しても有効な二次選択となると思われた.


(翻訳: 斉藤雄司)

English Abstract