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Annals of Internal Medicine

(更新日 2007年7月17日)

Annals of Internal Medicineの紹介(タイトル・紹介文・Abstract−抜粋和訳)

ACP日本支部では,Annals of Internal Medicineの目次と要旨(抜粋)を日本語に訳したものをACP日本支部のホームページ日本語版に掲載しています.医学,医療の最新のトピックスが掲載されたAnnals of Internal MedicineはACP本部のホームページに掲載され,会員にも配送されますが,記事を抜粋してPublication Committee委員が日本語訳を行い,ACP日本支部のホームページ掲載するようにしています.医学,医療の新たな情報を把握するのに非常に便利で,原本を読みたければACP本部のホームページにすぐにリンクできるようにしています.

皆様ご活用頂くと共に,先生方のご同僚や研修医・学生の皆さんにもご案内下さるようお願い致します.(1/22/2007付)

Publication Committee 委員長 石橋大海
副委員長 宇野久光,川村光信
 

Annals
Established in 1927 by the American College of Physicians

目次 (TABLE OF CONTENTS)

3 July 2007 Volume 147 Issue 1 (監修:石塚尋朗)
英文のTable of Contentsはこちらをクリックしてください.

 

原著(Articles)

65歳以上の安定した冠動脈疾患患者における高用量および低用量atorvastatin使用の恩恵

Outcomes of Using High- or Low-Dose Atorvastatin in Patients 65 Years of Age or Older with Stable Coronary Heart Disease

Nanette K. Wenger, Sandra J. Lewis, David M. Herrington, Vera Bittner, Francine K. Welty for the Treating to New Targets Study Steering Committee and Investigators

心疾患を有する高齢者における強力な脂質低下療法の恩恵はほとんど解っていない.Treating to New Targets Study(TNT study, NEJM 2005; 353: 93-96)の二次解析において,Wengerらは冠動脈疾患を有する65歳以上の成人男性3,809名にatorvastatin 80mg/日または10mg/日を平均4.9年処方した結果を調査した.患者の平均LDLコレステロール レベルは各々約1.81mmol/L(70mg/dL)および2.59mmol/L(100mg/dL)であった.atorvastatin 80mg/日処方群の10mg/日処方群に対する重篤な心血管イベントの絶対リスク低下は2%であった.

(翻訳:紺谷 真)

要旨(Abstract)  患者さんへのまとめ(Summary for Patients)


ベータ遮断薬と冠動脈のアテローム性動脈硬化の進行:4つの血管内超音波検査試験の共同分析

ß-Blockers and Progression of Coronary Atherosclerosis: Pooled Analysis of 4 Intravascular Ultrasonography Trials

Ilke Sipahi, E. Murat Tuzcu, Katherine E. Wolski, Stephen J. Nicholls, Paul Schoenhagen, Bo Hu, Craig Balog, Mehdi Shishehbor, William A. Magyar, Timothy D. Crowe, Samir Kapadia, and Steven E. Nissen

ベータ遮断薬が心筋梗塞の再発を予防するメカニズムは明確ではない.個々の患者データの共同分析で,Sipahiらは4つの無作為化試験における連続した血管内超音波検査で測定された冠動脈のアテロームの体積の変化を調べた.試験は18〜24か月間,冠動脈疾患を持つ1,515人の患者の経過を追った.アテロームの体積は,ベータ遮断薬を処方されていた患者で縮小したが,ベータ遮断薬を処方されていないものでは変化しなかった.ベータ遮断薬は,冠動脈のアテローム性動脈硬化の進行を遅くするようである.

(翻訳:小野広一)

要旨(Abstract)


シスタチンCは慢性腎臓病患者の予後を規定する危険因子として有用である

Cystatin C as a Risk Factor for Outcomes in Chronic Kidney Disease

Vandana Menon, Michael G. Shlipak, Xuelei Wang, Josef Coresh, Tom Greene, Lesley Stevens, John W. Kusek, Gerald J. Beck, Allan J. Collins, Andrew S. Levey, and Mark J. Sarnak

Sarrnakらは,慢性腎臓病患者を対象として,血清シスタチンCが,イオタラメートクリアランス測定によるGFR(iGFR)や血清クレアチニンと比較して死亡率の予測因子として有用であるか否かについて検討した.著者らは,蛋白制限の効果を調べるMDRD studyに参加した825名の非糖尿病性慢性腎臓病患者の長期予後を解析した.初回検査時での3種類すべての測定値の異常は腎不全および全死亡率の増加と関連していた.また,心血管系疾患による死亡率については,血清シスタチンCの方が,iGFRや血清クレアチニンよりも同等または若干強い関連性が認められ,血清シスタチンCが,血清クレアチニンやiGFRと同等あるいはそれ以上に慢性腎臓病患者の予後を推定する予測因子として有用であった.

(翻訳:田村功一)

要旨(Abstract)


妊娠中における急性E型肝炎罹患の母体ならびに胎児におよぼす影響

Maternal and Fetal Outcomes in Pregnant Women with Acute Hepatitis E Virus Infection

Sharda Patra, Ashish Kumar, Shubha Sagar Trivedi, Manju Puri, and Shiv Kumar Sarin

E型肝炎ウイルス感染は妊婦に重篤な肝障害を引き起こす.黄疸を来した急性肝炎220名の妊娠女性を対象にした研究において,非E型肝炎ウイルス感染者と比較して,E型肝炎ウイルス感染での妊婦の死亡率は高く,産科的合併症の頻度は多く,胎児におよぼす結果は悪かった.

(翻訳:道免和文)

要旨(Abstract)


意思決定の代理人が存在しない患者における生命維持:決定は誰が行うのか?

Life Support for Patients without a Surrogate Decision Maker: Who Decides?

Douglas B. White, J. Randall Curtis, Leslie E. Wolf, Thomas J. Prendergast, Darren B. Taichman, Gary Kuniyoshi, Frank Acerra, Bernard Lo, and John M. Luce

医師は,集中治療室内では,回復する見込みがないが,意思決定の代理人や事前指示書がない患者の生命維持を中断するような場面に時々遭遇する.しかし,このような行為がどれくらいの頻度で行われているか不明である.3011人の重篤な成人患者を対象とした前向き研究により,7か所の様々な地域における集中治療室で死亡した患者のうち,5.5%は意思決定の代理人や事前指示書がない患者であることがわかった.37症例中30例では病院,裁判所による正式な見解抜きで生命維持決定が医療チームにより行われていた.また,その適応された方針は病院や州により異なっていた.

(翻訳:荒金尚子)

要旨(Abstract)


総説(Reviews)

メタ解析:減量に対する食事カウンセリングの影響

Meta-analysis: The Effect of Dietary Counseling for Weight Loss

Michael L. Dansinger, Athina Tatsioni, John B. Wong, Mei Chung, and Ethan M. Balk

食事カウンセリングと生活習慣改善は,肥満者や過体重者に対する最も重要な減量戦略である.食事カウンセリングに起因する長期の体重変化は不明である.研究者達は通常のケアより食事カウンセリングがBMIを変化させるというエビデンスの系統的レビューおよびメタ解析をおこなった.食事カウンセリングにより,まずまずの減量効果をひきだしたが,その効果は時間経過とともに減少した.メタ解析により示唆されたのは,カロリー制限の推奨や支援ミーティングの回数,運動療法の導入,そして糖尿病は独立して体重の変化を予測するということである.

(翻訳:澤木秀明)

要旨(Abstract)


展望(Perspectives)

終末期における事前指示への誤解

Controlling Death: The False Promise of Advance Directives

Henry S. Perkins

終末期患者のケアに関する事前指示は,これまでほとんど機能していないと言われてきた.多くの専門家は,患者が指示内容を決定する時,また医療側がそれを実行する際に問題が生じると指摘しているが,著者は事前指示という概念そのものに本質的な欠陥があると示唆している.事前指示は,医療側が患者の終末期のイベントをコントロールできるものと考えられているが,実際には予期しない出来事により思いどおりにいかないことが多い.終末期医療においては,死を迎える患者およびその家族の精神的なケアを重視すべきである.

(翻訳:井上直紀)


B型慢性肝炎の自然史と治療:標準的な治療基準と治療目標の検証

The Natural History and Treatment of Chronic Hepatitis B: A Critical Evaluation of Standard Treatment Criteria and End Points

Ching-Lung Lai and Man-Fung Yuen

現在のB型慢性肝炎の治療目標は,HBe抗原のセロコンバージョン,B型肝炎ウィルス(HBV)DNA量の105 コピー/mL以下への抑制,ALT値の正常化などである.著者らはこれらの指標が乳幼児期に感染したHBキャリアには適していないことを明らかにし,新たな治療目標としてHBV DNA量の測定不能レベルまでの永続的な抑制とALTの正常上限値半分以下への抑制を提唱している.

(翻訳:田 徹)


論評(Editorials)

B型肝炎治療の開始と中止時期:すべての患者において,感染時の年齢によらずに一つの基準を適用しうるのか?

When to Start and Stop Hepatitis B Treatment: Can One Set of Criteria Apply to All Patients Regardless of Age at Infection?

Bulent Degertekin and Anna S.F. Lok

この号でLaiとYuenは,B型肝炎ウイルス治療に関する現存のガイドラインが周産期のB型肝炎ウイルス感染患者に不適切であると懸念している.ALT値が基準範囲内でも乳幼児期に感染を獲得した患者は治療されるべきこと,HBe抗原陽性患者はHBe抗原セロコンバージョン後も治療を継続すべきことを彼らは提唱している.論説委員は現在のエビデンスに照らして,LaiとYuenによる提案の様々な側面を言及している.

(翻訳:赤真秀人)


Annals 80周年:まだまだ未熟で,なお発展している

Annals at 80: Still Young and Still Reaching Out

The Editors

この号は,Annals of Internal Medicine 出版,80年目の始まりを記念する.編集者は,将来まで活気のある雑誌であり続けるために,選り抜かれた,将来を考えた彼らの戦略を述べている.

(翻訳:赤真秀人)


患者さんへのまとめ(Summaries for Patients)

安定した冠動脈疾患を有する高齢者への,高用量もしくは低用量のatorvastatinの投与

High- or Low-Dose Atorvastatin in Elderly Patients with Stable Coronary Artery Disease

(翻訳:森川景子)

本文(Full Text)


クリニックにて(In the Clinic)

過敏性腸症候群

Irritable Bowel Syndrome

今号は,過敏性腸症候群の診断,治療,診療上の改善点に焦点をあてた臨床概観を提供する.

(翻訳:金澤雅人)

本文紹介(Introduction from the Full Text)


バックナンバー

 

19 June 2007 Volume 146 Issue 12

5 June 2007 Volume 146 Issue 11

15 May 2007 Volume 146 Issue 10

1 May 2007 Volume 146 Issue 9

17 April 2007 Volume 146 Issue 8

3 April 2007 Volume 146 Issue 7

20 March 2007 Volume 146 Issue 6

6 March 2007 Volume 146 Issue 5

20 February 2007 Volume 146 Issue 4

6 February 2007 Volume 146 Issue 3

16 January 2007 Volume 146 Issue 2

2 January 2007 Volume 146 Issue 1


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