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Annals of Internal Medicine

(更新日 2008年1月7日)
Annals
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原著(ARTICLE)


短報:HIV関連multicentric Castleman病におけるリツキシマブ投与

Brief Communication: Rituximab in HIV-Associated Multicentric Castleman Disease

Mark Bower, PhD; Tom Powles, MD; Sarah Williams, MB; Tom Newsom Davis, PhD; Mark Atkins, PhD; Silvia Montoto, MD; Chloe Orkin, MD; Andy Webb, PhD; Martin Fisher, BSc; Mark Nelson, MA; Brian Gazzard, MD; Justin Stebbing, PhD; and Peter Kelleher, PhD


18 December 2007 | Volume 147 Issue 12 | Pages 836-839


背景: HIV関連multicentric Castleman病は稀なリンパ増殖性疾患であり,サイトカインの異常により著明な全身症状を呈する.少数例の症例検討でさまざまな治療法が試みられてきたが,今日までほとんど有効とされたものはない.


目的: 抗CD20抗体であるリツキシマブ投与をHIV関連全身性multicentric Castleman病の第一選択治療とし,その有効性と臨床病理学的指標について探索する.


デザイン: 単群,オープンラベルのII相試験


セッティング: イングランドにおける3か所の教育病院


患者: 組織学的に診断されており,これまでに治療歴のないHIV関連multicentric Castleman病症例


介入: 体表面積1m2当たりあたり375mgのリツキシマブを毎週計4回投与


測定: 臨床的および画像診断評価と,血漿中カポシ肉腫関連ヘルペスウイルス量測定にて治療効果を評価する.


結果: 連続21例の形質細胞型のmulticentric Castlenman病症例(うち18例が男性)を対象とした.観察期間の中央値は12か月(1から49か月)であった.1例は治療終了前に死亡したが,20例では症状の寛解を認め,14例(67%)では画像上も改善した.2年全生存割合および無病生存割合はそれぞれ95%(95%信頼区間,86%から100%),79%(95%信頼区間,49%から100%)であった.血中の急性期反応蛋白,免疫グロブリン,カポシ肉腫関連ヘルペスウイルス量はリツキシマブ治療によりいずれも低下した.主たる有害事象はカポシ肉腫の再活性化であった.


研究の限界: 対照群が無い.


結論:リツキシマブはHIV関連multicentric Castleman病の初期治療法として臨床的に有用であろう.


(翻訳:石田文宏)

English Abstract