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Annals of Internal Medicine

(更新日 2007年9月19日)

Annals of Internal Medicineの紹介(タイトル・紹介文・Abstract−抜粋和訳)

ACP日本支部では,Annals of Internal Medicineの目次と要旨(抜粋)を日本語に訳したものをACP日本支部のホームページ日本語版に掲載しています.医学,医療の最新のトピックスが掲載されたAnnals of Internal MedicineはACP本部のホームページに掲載され,会員にも配送されますが,記事を抜粋してPublication Committee委員が日本語訳を行い,ACP日本支部のホームページ掲載するようにしています.医学,医療の新たな情報を把握するのに非常に便利で,原本を読みたければACP本部のホームページにすぐにリンクできるようにしています.

皆様ご活用頂くと共に,先生方のご同僚や研修医・学生の皆さんにもご案内下さるようお願い致します.(1/22/2007付)

Publication Committee 委員長 石橋大海,副委員長 宇野久光,川村光信
 

Annals
Established in 1927 by the American College of Physicians

目次 (TABLE OF CONTENTS)

4 September 2007 Volume 147 Issue 5
(監修:林 正樹,総合監修:石橋大海)
英文のTable of Contentsはこちらをクリックしてください.

 

原著(Articles)

外傷患者にニトロフラゾン含浸尿道カテーテルを留置した場合の感染リスク:無作為化試験

Infection Risk with Nitrofurazone-Impregnated Urinary Catheters in Trauma Patients: A Randomized Trial

Jakob Stensballe, Michael Tvede, Dagnia Looms, Freddy Knudsen Lippert, Benny Dahl, Else Tønnesen, and Lars Simon Rasmussen

尿道カテーテルを留置することは細菌尿となり,臨床的に有意な尿路感染を起こす危険が増える.Stensballeらによって,外傷患者においてニトロフラゾン含浸カテーテルを留置された患者は,シリコンカテーテルを挿入された患者よりカテーテル関連細菌尿と真菌尿になる可能性が低く,また抗菌薬を変更したり加えたりすることも少ないことが分かった.それ故,外傷患者に尿道カテーテルを留置する場合にはニトロフラゾン含浸カテーテルを留置することを考慮すべきである.外傷以外の患者で尿道カテーテルの留置が必要な場合にも,このカテーテルが有用であるかどうかは無作為化臨床試験で評価する必要がある.

(翻訳:申 貞雄)

要旨(Abstract)


セリアック病の診断における血清学的検査およびHLA-DQタイピングの精度

Accuracy of Serologic Tests and HLA-DQ Typing for Diagnosing Celiac Disease

Muhammed Hadithi, B. Mary E. von Blomberg, J. Bart A. Crusius, Elisabeth Bloemena, Pieter J. Kostense, Jos W.R. Meijer, Chris J.J. Mulder, Coen D.A. Stehouwer, and Amado S. Peña

HLAタイピングをセリアック病の血清学的な検査に追加する意義は明らかではない.セリアック病が疑われる患者におけるこの前向き研究において,HLA-DQタイピングと血清学的な検査の組合せによる成績は,それぞれの検査を単独に行う場合と同じであった.HLA-DQ単独と比較した場合,血清学的検査で陽性の場合,セリアック病の診断確率が上昇したが,陰性である場合は,診断確率を減少させた.セリアック病の診断において,血清学的検査とHLA-DQタイピングは小腸生検の代わりにはならないが,生検を施行するか否かの意思決定に十分に影響を与えうる程,診断確率を変化させる.

(翻訳:山前正臣)

要旨(Abstract)  患者さんへのまとめ(Summary for Patients)


非ST上昇性の急性冠症候群におけるフォンダパリナックスとエノキサパリンの効果と安全性に対する腎機能の影響

Influence of Renal Function on the Efficacy and Safety of Fondaparinux Relative to Enoxaparin in Non-ST-Segment Elevation Acute Coronary Syndromes

Keith A.A. Fox, Jean-Pierre Bassand, Shamir R. Mehta, Lars Wallentin, Pierre Theroux, Leopoldo Soares Piegas, Vicent Valentin, Tiziano Moccetti, Susan Chrolavicius, Rizwan Afzal, Salim Yusuf on behalf of the OASIS 5 Investigators

Foxらは,腎機能障害によって出血のリスクが増加している非ST上昇性の急性冠症候群においてフォンダパリナックスとエノキサパリンを比較した.糸球体濾過量(GFR)が58 mL/min /1.73m2以下の患者において,フォンダパリナックスはエノキサパリンに比べて複合死,大出血,心筋梗塞,難治性の狭心症の発生率を低下させた.フォンダパリナックス投与による利益は,GFRが58 mL/min /1.73m2以下の患者においてもっとも顕著であった.

(翻訳:菅野義彦)

要旨(Abstract)


高血圧患者において心電図上の左室肥大の軽減は心不全による入院率の低下と関連する

Regression of Electrocardiographic Left Ventricular Hypertrophy Is Associated with Less Hospitalization for Heart Failure in Hypertensive Patients

Peter M. Okin, Richard B. Devereux, Katherine E. Harris, Sverker Jern, Sverre E. Kjeldsen, Stevo Julius, Jonathan M. Edelman, Björn Dahlöf for the LIFE Study Investigators

左室肥大(LVH)の軽減は多彩な心血管疾患の転帰を改善させてきたが,心不全の転帰については慎重に調べられたことはなかった.Okinらは,コーネルの積*の心電図上の基準で,左室肥大を軽減させることは新規発症の心不全による入院を減らしていることを見いだした.この相関は,血圧低下や治療の種類とは関係ないようである.心電図上の左室肥大所見を基に,臨床医が降圧療法を調節すべきか否かは未だ明らかにされていない.


*訳者注:コーネルの積:12誘導心電図上のaVLのR波とV3のS波の振幅を足したもの(女性の場合はさらに6mmを加算)とQRS幅との積.

(翻訳:秋山真一郎)

要旨(Abstract - 翻訳:小川直美)


患者診療の質の改善(Improving Patient Care)

うつ病の転帰に対する診療ガイドライン遵守の効果

The Effect of Adherence to Practice Guidelines on Depression Outcomes

Kimberly A. Hepner, Melissa Rowe, Kathryn Rost, Scot C. Hickey, Cathy D. Sherbourne, Daniel E. Ford, Lisa S. Meredith, and Lisa V. Rubenstein

うつ病の診療ガイドラインの遵守は,その転帰を改善させるのか?45のプライマリ・ケア診療所からの観察研究では,診療ガイドラインの遵守は比較的少ないことが見出された.臨床医が継続して従っているのは,うつ病ガイドラインの推奨治療の3分の1に過ぎない.大抵の臨床医は最初にうつ病を認識し,適切な治療を開始するが,自殺のリスクに対処し,アルコール使用を評価し,適切に治療を調整し,長期治療プランにのっとり最後まで継続する頻度は少ない.推奨をより遵守することは,うつ症状が持続する確率が低いことに関連していた.

(翻訳:村上 純)

要旨(Abstract−翻訳:吉井康裕)


総説(Reviews)

ナラティブ・レビュー:高齢者における重症脊柱後弯症

Narrative Review: Hyperkyphosis in Older Persons

Deborah M. Kado, Katherine Prenovost, and Carolyn Crandall

重症脊柱後弯症は広く認識されてはいるが未だに多くが放置されており,その原因や経過はよく理解されてはいない.このナラティブ・レビューでは,骨粗鬆症や椎体骨折がすべての重症脊柱後弯症を説明しえないというエビデンスを提示している.重症脊柱後弯症は,もっと注視すべき独立した老年症候である.継続的な研究により臨床的な注意が喚起されることによって,医師は重症脊柱後弯症の予防と治療の開始が可能になり,健康障害をもたらす経過を改善すると考えられる.

(翻訳:鈴木 昌)

要旨(Abstract)


論評(Editorials)

個々人に合わせたセリアック病の検査

Tailored Testing for Celiac Disease

Shadi Rashtak and Joseph A. Murray

Hadithiらは,セリアック病を診断するためにHLAタイピングと血清学的検査の組合せの活用の可能性を調査した.しかしながら,論評委員らは,両方の検査を行なうのではなく,臨床医は臨床的な状況に基づき,両方ともではなく,血清学的検査かHLAタイピングのどちらかを用いるべきであると提案している.彼らは,HLAタイピングの使用が有益である臨床的な状況について説明するとともに,いくつかの潜在的な限界についても議論している.

(翻訳:郷間 巌)


ガイドライン遵守と結果:その関連の重要性

Guideline Recommendations and Results: The Importance of the Linkage

Harlan M. Krumholz

ガイドラインは提案をするものであるが,達成度評価は患者のために何が行われるべきかを伝えるものである.ガイドラインの推奨を達成度評価に変換するために,裏付けとなる根拠は確固たるものでなければならないし,患者にとっての実質的な利益が明らかにされねばならない.Hepnerらによる論文は,ガイドラインの推奨を不完全な根拠に基づいて達成度評価へ変換する前に,我々が提供するように努めるべき研究の例を提供する.

(翻訳:村上 純)


重要な臨床試験:軽症持続型喘息の治療を最小限に抑える

Trials That Matter: Minimizing Treatment of Mild, Persistent Asthma

Michael A. Grippi and Cynthia Mulrow

軽症持続型喘息の管理について,現在のガイドラインで,吸入副腎皮質ステロイド薬を一次治療として推奨している.しかしながら,高用量の吸入ステロイド薬の長期使用は,低用量で1日1回の吸入ステロイド薬やステロイド薬を用いない経口の治療を含む代替の治療法への変更を必要とするような副作用を来す可能性がある.最近発表された2つの臨床試験は,それぞれロイコトリエンか副腎皮質ステロイドか副腎皮質ステロイド・サルメテロール(長時間作用型β2刺激薬)併用かの比較試験と,ベクロメタゾンとサルブタモール(短時間作用型β2刺激薬)併用治療の多国間臨床試験であるが,これらの治療法の効果について述べている.

(翻訳:郷間 巌)


医学随筆(Medical Writings)

厳格な精神が従順な肉体に出会う時:映画『Wit』にみる知性あふれる人生と価値観の創造

A Rigorous Mind Meets Her Yielding Body: Intellectual Life and Meaning-Making in Wit

Ellen A. Foster

幾人かの人々は,病気や死の経験は,そもそも肉体的な出来事であると同時に感情的でもあり精神的な出来事なのだと考える.しかし他の多くの人々は,知性がこれらの経験を複雑なものにしていることに気付いている.このような患者は,知的構築が病気と死ぬべき運命を一連の知識へ統合していることに気付かされる.特に2001年の映画『Wit』では知性と,病気と死の間に横たわる価値観へと思いをめぐらせる描写を提供している.

(翻訳:秋山真一郎)


患者さんへのまとめ(Summaries for Patients)

セリアック病の診断における血清学的検査およびHLA-DQタイピングの精度

Accuracy of Serologic Tests and HLA-DQ Typing for Diagnosing Celiac Disease

(翻訳:伊熊睦博)

本文(Full Text)


クリニックにて(In the Clinic)

脂質代謝異常

Dyslipidemia

この号では脂質代謝異常の予防,スクリーニング,診断,治療に焦点を合わせた臨床的概要を示し,患者に情報を提供していく.

(翻訳:土谷昌信)

本文紹介(Introduction from the Full Text)


バックナンバー

 

21 August 2007 Volume 147 Issue 4

7 August 2007 Volume 147 Issue 3

17 July 2007 Volume 147 Issue 2

3 July 2007 Volume 147 Issue 1


19 June 2007 Volume 146 Issue 12

5 June 2007 Volume 146 Issue 11

15 May 2007 Volume 146 Issue 10

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17 April 2007 Volume 146 Issue 8

3 April 2007 Volume 146 Issue 7

20 March 2007 Volume 146 Issue 6

6 March 2007 Volume 146 Issue 5

20 February 2007 Volume 146 Issue 4

6 February 2007 Volume 146 Issue 3

16 January 2007 Volume 146 Issue 2

2 January 2007 Volume 146 Issue 1


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