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Annals of Internal Medicine

(更新日 2007年9月19日)
Annals
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原著(ARTICLE)


外傷患者にニトロフラゾン含浸尿道カテーテルを留置した場合の感染リスク:無作為化試験

Infection Risk with Nitrofurazone-Impregnated Urinary Catheters in Trauma Patients
A Randomized Trial

Jakob Stensballe, PhD; Michael Tvede, MD; Dagnia Looms, PhD; Freddy Knudsen Lippert, MD; Benny Dahl, DMSc; Else Tønnesen, DMSc; and Lars Simon Rasmussen, PhD


4 September 2007 | Volume 147 Issue 5 | Pages 285-293


背景: 尿路感染症は入院患者で最もよくみられる院内感染症の一つである.そういった感染症は主に尿道カテーテルの留置と関係している.


目的: ニトロフラゾン含浸尿道カテーテルによって,カテーテル関連細菌尿と真菌尿(catheter-associated bacteriuria and funguria; CABF)が減少するかどうかを判定すること.


デザイン: 無作為化二重盲検比較試験.


セッティング: コペンハーゲン外傷センター,コペンハーゲン,デンマーク


患者: 2003年7月から2005年の8月にかけて入院した212人の成人外傷患者.来院時に尿道カテーテルの留置が必要となった患者が対象に選ばれ,HIV陽性,妊娠,熱傷,ステロイド治療中,あるいはインフォームドコンセントがとれない場合は除外された.


介入: 尿道カテーテルは,ニトロフラゾン含浸カテーテルあるいは標準的なシリコンカテーテルのどちらかが使用された.


測定: カテーテル関連細菌尿と真菌尿は,少なくとも103colony-forming units/ mL以上と定義され,カテーテルが抜去されるまで毎日評価された.そして一次評価はカテーテルが留置されてから最初の検査である24時間後のフォローアップができた患者に限った.どちらのカテーテル群であるかは微生物学者には分からないようにした.


結果: 1001 カテーテル日で1190検体の尿培養が得られた.ニトロフラゾンカテーテル群の方がシリコンカテーテル群よりカテーテル関連細菌尿と真菌尿の頻度が少なかった(7 of 77 [9.1%] vs.19 of 77 [24.7%] ; 1000カテーテル日あたりの頻度は13.8 vs 38.6 ; 補正リスク 0.31 [95% CI, 0.14 to 0.70 ] ; P=0.006).


限界: 無症候性細菌尿と真菌尿は,臨床的に意味があるかどうかは明らかでない.27%の患者はデータがとれなかった.ニトロフラゾンカテーテルによって尿路感染が少なくなるかどうかは,24時間後のフォローアップができなかった患者の結果をどのように仮定するかにも左右された.


結論: ニトロフラゾン含浸尿道カテーテルによって,成人外傷患者のカテーテル関連細菌尿と真菌尿の頻度は減少し,新たに抗菌薬を変更または処方する必要性も減少した.


(翻訳:申 貞雄)

English Abstract