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Annals of Internal Medicine

(更新日 2007年9月19日)
Annals
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原著(ARTICLE)


セリアック病の診断における血清学的検査およびHLA-DQタイピングの精度

Accuracy of Serologic Tests and HLA-DQ Typing for Diagnosing Celiac Disease

Muhammed Hadithi, MD; B. Mary E. von Blomberg, PhD; J. Bart A. Crusius, PhD; Elisabeth Bloemena, MD, PhD; Pieter J. Kostense, PhD; Jos W.R. Meijer, MD, PhD; Chris J.J. Mulder, MD, PhD; Coen D.A. Stehouwer, MD, PhD; and Amado S. Peña, MD, PhD


4 September 2007 | Volume 147 Issue 5 | Pages 294-302


背景: セリアック病における血清学的検査とHLA-DQタイピングの診断能の評価は今まで主に症例対照研究において評価されてきた.


目的: 血清学的検査とHLA-DQタイピングの成績を前向きに明らかにする.


研究デザイン: 前向きコホート研究


セッティング: 大学病院


患者: セリアック病診断のための小腸生検目的に紹介された患者


介入: セリアック病血清学的検査(抗グリアジン抗体[AGA],抗トランスグルタミナーゼ抗体[TGA]および抗エンドミシウム抗体[EMA])とHLA-DQタイピング


測定: 血清学的検査とHLA-DQタイピングの診断能を,標準的方法の組織検査異常所見および無グルテン食後の臨床的改善と比較した.


結果: 対象463例中16例にセリアック病を認めた(有病率3.46% [ 95%CI, 1.99%-5.55%]). TGAとEMAがともに陽性の場合,感受性81%(CI, 54%-95.9%),特異性99.3%(CI, 98.0%-99.9%),陰性予測値99.3%(CI, 79%-100%)であった.
いずれかのHLA-DQタイプが陽性であると,感受性(100%,[CI, 79%-100%]),陰性予測値(100%,[CI, 98.6%-100%]を最大にし,共に陰性であると,陰性尤度比(0.00,[CI, 0.00-0.40])と検査後確率(0%,[CI, 0.00%-1.4%])を最小化した.
TGAとEMAにHLA-DQタイピングを追加,もしくはHLA-DQタイピングに血清学的検査を追加することは,それぞれの検査を単独で行うのと比較して診断能を変えなかった.


研究の限界: セリアック病症例が少ないため,意味ある検査方法の比較はできなかった.


結論: セリアック病の症状や徴候があって紹介され,セリアック病の有病率が3.46%であったこの患者群では,TGAとEMAが最も感度が高い抗体検査であることが分かり,HLA-DQタイピングで陰性であると,この診断を除外できることが分かった.しかしながら, TGAとEMAにHLA-DQタイピングを追加もしくはHLA-DQタイピングに血清学的検査を追加することは,それぞれの検査を単独で行うのと同等の成績であった.


(翻訳:山前正臣)

English Abstract