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原著(ARTICLE)
骨粗鬆症治療薬の非椎体骨骨折予防に対する相対的効果
Relative Effectiveness of Osteoporosis Drugs for Preventing Nonvertebral Fracture
Suzanne M. Cadarette, PhD; Jeffrey N. Katz, MD, MS; M. Alan Brookhart, PhD; Til Sturmer, MD, MPH; Margaret R. Stedman, MPH; and Daniel H. Solomon, MD, MPH
6 May 2008 | Volume 148 Issue 9 | Pages 637-646
背景: 骨粗鬆症に対する薬物療法の相対的有効性に関する情報はほとんどない.

目的: 非椎体骨骨折のリスク減少を目的とした骨粗鬆症治療法の相対的有効性を高齢者において比較すること.

研究デザイン: コホート研究.

セッティング: 2州で行われている65歳以上の高齢者を対象とした薬剤給付プログラムの登録者.

患者: 2000年から2005年に治療を開始され経口ビスフォスフォネート,経鼻カルシトニン,およびラロキシフェンの処方を新たに受けた43,135人.平均年齢は79歳(標準偏差,6.9)で,96%が女性であった.

測定: 1次アウトカムは治療開始1年以内の非椎体骨(大腿骨頚部,上腕骨,あるいは橈骨または尺骨)骨折である.州で層別化し,骨折の危険因子で調整を行ったCox比例ハザードモデルが骨折の発生率の比較に用いられた.アレンドロネートをすべての解析における参照カテゴリーとした

結果: 合計1,051の非椎体骨骨折が12か月間に観察された(2.62骨折/100人年).リセドロネート(ハザード比1.01 [95%信頼区間0.85‐1.21])やラロキシフェン(1.18 [0.96‐1.46])とアレンドロネートとの間で骨折のリスクの大きな差は認めなかった.しかし,骨折既往者ではラロキシフェン服用者がアレンドロネート服用者と比較して12カ月間により多くの非椎体骨骨折を経験していた(1.78 [1.20−2.63]).カルシトニン投与患者ではアレンドロネート投与患者と比較して多くの非椎体骨骨折を経験していた(1.40 [1.20−1.63]).この研究における結果は,異なる観察期間(6か月と24か月)で検討された感度分析でも同様であったが,アウトカムとしては大腿骨頸部骨折に限定され,さらに多様なサブグループにおいても同様の結果が出そろっていた.

研究の限界: 交絡因子の調整はヘルスケア利用のデータに限られた.また,いくつかの比較における信頼限界は潜在する臨床的に重要な薬剤間の差異を除外するためにはあまりに広範であった.

結論: リセドロネートやラロキシフェンとアレンドロネートとの骨折に対するリスクの差は小さかった.経鼻カルシトニン服用者はアレンドロネート服用者と比較して非椎体骨骨折のリスクが高いと考えられた.交絡の可能性をより良く調整した将来の研究がこれらの関係をさらに明らかにするであろう.

(翻訳:鈴木 昌)

English Abstract

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