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患者診療の質の改善(Improving Patient Care)
再入院減少に向けた退院プログラムの再設計
無作為化試験
A Reengineered Hospital Discharge Program to Decrease Rehospitalization: A Randomized Trial
Brian W. Jack, MD; Veerappa K. Chetty, PhD; David Anthony, MD, MSc; Jeffrey L. Greenwald, MD; Gail M. Sanchez, PharmD, BCPS; Anna E. Johnson, RN; Shaula R. Forsythe, MA, MPH; Julie K. O'Donnell, MPH; Michael K. Paasche-Orlow, MD, MA, MPH; Christopher Manasseh, MD; Stephen Martin, MD, MEd; and Larry Culpepper, MD, MPH
3 February 2009 | Volume 150 Issue 3 | Pages 178-187
背景: 退院後,救急診療部を繰り返し受診したり,再入院したりすることが日常的になっている.

目的: 退院後の病院利用を最低限にするための介入の効果を試験する.

研究デザイン: 6〜8個のブロック無作為化を用いた無作為化試験.無作為に準備された索引カードを一連の番号でラベルした不透明の封筒に入れ,カードを開示することで被験者を試験群に割り当てた.

セッティング: 都市部の学問的なセーフティ・ネット病院(訳注)における一般医療サービス.

患者: 749人の英語を話す成人入院患者(平均年齢,49.9歳).

介入: 退院支援担当看護師が入院中の患者に働きかけて,フォローアップ受診の手配,薬剤の緻密な確認,プライマリ・ケア提供者に送付された個別指導用のパンフレットによる患者教育などを行った.退院の2〜4日後,臨床薬剤師が患者に電話して,退院計画を再確認し,薬歴を調査した.被験者とサービス提供者には処置の割り当てが開示されていた.

測定: 主要アウトカムは,退院後30日以内の救急診療部への受診と入院.副次アウトカムは,退院に向けた準備の自己報告と退院後30日以内のプライマリ・ケア提供者のフォローアップの頻度.追跡調査を行う研究スタッフには試験群の割り当てを知らせていない.

結果: 介入群の被験者(n=370)では,通常のケア群(n=368)よりも病院利用率が低かった(1か月1人あたりの受診,0.314 vs. 0.451,罹患率比,0.695[95%CI,0.515〜0.937];P=0.009).指標となる入院前6か月間に病院を利用した被験者で,介入が最も効果的であった(P=0.014).介入による有害事象は評価されておらず,データを集積し,分析中である.

研究の限界: 今回は単一施設試験であり,潜在的に対象となりうる患者が必ずしもすべて登録されたわけではない.アウトカムの評価は被験者の報告に依存している.

結語: 退院に向けた一連のサービスは,退院後30日以内の病院利用を減少させた.

訳注: セーフティ・ネット病院:全ての市民にいつでも,等しく,良質で適正な一般医療(高度医療ではない)を提供するというセーフティ・ネット(安全網)機構を持つとともに,他の一般病院にとって基準となる病院

(翻訳:塩田哲也)

English Abstract

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