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(更新日 2009年4月27日)
Annals

Established in 1927 by the American College of Physicians
目次(TABLE OF CONTENTS)
7 April 2009 Volume 150 Issue 7
(監修:佐々木徹,総合監修:宇野久光)
英文のTable of Contentsはこちらをクリックしてください.

原著(Articles)
禁煙に対するさまざまなレベルの疾病管理の効果:無作為化試験
Effect of Varying Levels of Disease Management on Smoking Cessation: A Randomized Trial
Edward F. Ellerbeck, Jonathan D. Mahnken, A. Paula Cupertino, Lisa Sanderson Cox, K. Allen Greiner, Laura M. Mussulman, Niaman Nazir, Theresa I. Shireman, Kenneth Resnicow, and Jasjit S. Ahluwalia
禁煙成功のためには幾度もの,もしくは徹底した治療介入が必要である.この多施設共同試験において,少なくとも1日10本以上のタバコを吸う750名のプライマリ・ケア患者を対象とした.対象者は,薬物療法単独(ニコチンパッチまたはbupropion),薬物療法およびトレーニングされたカウンセラーからの2回までの電話,または薬物療法および6回までのカウンセリング電話の,それぞれの群に無作為に割り当てた.24か月の期間全体での禁煙成功率は高度にカウンセリングを行った群で最も高かった.2年経過した時点での禁煙率は,それぞれ23%,24%,および28%であった.
(翻訳:柳内秀勝)
疾病を有する喫煙者に対する3剤併用薬物療法:無作為化試験
Triple-Combination Pharmacotherapy for Medically Ill Smokers: A Randomized Trial
Michael B. Steinberg, Shelley Greenhaus, Amy C. Schmelzer, Michelle T. Bover, Jonathan Foulds, Donald R. Hoover, and Jeffrey L. Carson
疾病を有する喫煙者に対する介入に関する研究はほとんどない.この試験では,心血管疾患や慢性閉塞性肺疾患のような疾病を有する127名の喫煙者を,10週間のニコチンパッチ投与群,またはニコチンパッチとニコチン経口吸入とブプロピオンを要求に応じて投与する群にとに無作為に割り付けた.ニコチンパッチ群と併用群の26週時の禁煙率はそれぞれ19%と35%であった.不眠(25% vs. 9%)と不安感(22% vs. 3%)が併用群においてより多く見られた.
(翻訳:小池竜司)
消化性潰瘍出血再発予防のためのEsomeprazole静脈注射に関して:無作為化試験
Intravenous Esomeprazole for Prevention of Recurrent Peptic Ulcer Bleeding: A Randomized Trial
Joseph J.Y. Sung, Alan Barkun, Ernst J. Kuipers, Joachim Mossner, Dennis M. Jensen, Robert Stuart, James Y. Lau, Henrik Ahlbom, Jan Kilhamn, and Tore Lind, for the Peptic Ulcer Bleed Study Group
消化性出血性潰瘍に対する内視鏡的治療後の高容量プロトンポンプ阻害薬に関する研究は,主にアジア人を対象としたものがほとんどを占めている.今回の多施設研究には主に欧米諸国での,単発性ハイリスク出血性胃十二指腸潰瘍の成人患者764名が含まれる.全患者で内視鏡的止血術が成功し,無作為にEsomeprazole高容量静脈投与ないしプラセボ投与が72時間行われた.プラセボ群に比してEsomeprazole投与群で再出血の頻度が少なく(投与群5.9%対プラセボ群10.3%),内視鏡的再治療を必要とした症例も少なかった(投与群6.4%対プラセボ群11.6%).
(翻訳:今村隆明)
高齢退役軍人において,年齢および併存疾患が大腸癌健診受診率に及ぼす影響
Impact of Age and Comorbidity on Colorectal Cancer Screening Among Older Veterans
Louise C. Walter, Karla Lindquist, Sean Nugent, Tammy Schult, Sei J. Lee, Michele A. Casadei, and Melissa R. Partin
大腸癌検診の対象を,それから恩恵を受けるに充分な余命を期待できる人々に限定すべきとするガイドラインが増えている.27,068名の70歳以上の退役軍人を調査したところ,5年死亡率が19%で併存疾患を持たない高齢者群では大腸癌検診受診率が47%であったのに対し,5年死亡率が55%で重篤な併存疾患を有する高齢患者群では検診受診率は41%であり,大きな差は認められなかった.検診受診率は加齢と共に減少するが,平均余命による受診率の差は僅かであった.本研究の高齢者集団においては,十分余命の期待できる健康高齢者が大腸癌健診の対象とされているわけではないことが示された.
(翻訳:湯地晃一郎)
レビュー(Reviews)
系統的レビュー:低比重リポ蛋白亜分画の心血管アウトカムとの関連性
Systematic Review: Association of Low-Density Lipoprotein Subfractions With Cardiovascular Outcomes
Stanley Ip, Alice H. Lichtenstein, Mei Chung, Joseph Lau, and Ethan M. Balk
低比重リポ蛋白(LDL)の亜分画はサイズが異なり,心血管病との関連性の強さの点で差異があるかもしれない.著者らは,LDL亜分画と心血管病アウトカムとの関連性を報告した24編の出版された研究をレビューした.LDLのモル濃度(粒子数)が高いことは,他の脂質測定に独立して心血管病のリスクの増加に一貫して関連している.LDL粒子サイズは概して,心血管病とは関連していない.心血管病リスクを評価するために,臨床的に利用できるLDL亜分画の検査を日常的に行うことは時期尚早である.
(翻訳:吉田 博)
医学と公衆衛生の話題(Medicine and Public Issues)
オバマ政権の医療ケア支出の抑制に対する選択:希望と現実の狭間で
The Obama Administration's Options for Health Care Cost Control: Hope Versus Reality
Theodore Marmor, Jonathan Oberlander, and Joseph White
著者らは,医療ケア支出を減額するオバマ政権の取り組みは,支出抑制の可能性があるが,成功しそうにない戦略をも含むと論じている.彼らは,合衆国が他の国々の成功から学ぶことのできる教訓について議論する.それは,合衆国政府の健康保険支出の低減に焦点を当て,医療提供者と減額について交渉し,そして医療ケアに対する包括的な予算案を確立するものである.
(翻訳:松浦喜房)
国民皆保険を提供するために必要な医療および行動的資源の拡大
The Expanding Medical and Behavioral Resources with Access to Care for Everyone Health Plan
Gilead I Lancaster, Ryan O'Connell, David L. Katz, JoAnn E. Manson, William R. Hutchison, Charles Landau, Kimberly A. Yonkers, and for Healthcare Professionals for Healthcare Reform
医療ケア改革のための専門家は,医師とその他の職種のグループである.彼らは現行の米国医療ケアシステムを足場とし,保険適応範囲,効率性および患者の選択肢を改善する全般的な医療ケア計画を提案するために招集された.このグループは保険適用範囲を3段階にすること,また,この計画の監督について示唆を与えている.
(翻訳:宮崎康成)
21世紀医療ケアシステム: 医療ケア改革の勧告
Toward a 21st-Century Health Care System: Recommendations for Health Care Reform
Kenneth Arrow, Alan Auerbach, John Bertko, Shannon Brownlee, Lawrence P. Casalino, Jim Cooper, Francis J. Crosson, Alain Enthoven, Elizabeth Falcone, Robert C. Feldman, Victor R. Fuchs, Alan M. Garber, Marthe R. Gold, Dana Goldman, Gillian K. Hadfield, Mark A. Hall, Ralph I. Horwitz, Michael Hooven, Peter D. Jacobson, Timothy Stoltzfus Jost, Lawrence J. Kotlikoff, Jonathan Levin, Sharon Levine, Richard Levy, Karen Linscott, Harold S. Luft, Robert Mashal, Daniel McFadden, David Mechanic, David Meltzer, Joseph P. Newhouse, Roger G. Noll, Jan B. Pietzsch, Philip Pizzo, Robert D. Reischauer, Sara Rosenbaum, William Sage, Leonard D. Schaeffer, Edward Sheen, B. Michael Silber, Jonathan Skinner, Stephen M. Shortell, Samuel O. Thier, Sean Tunis, Lucien Wulsin, Jr., Paul Yock, Gabi Bin Nun, Stirling Bryan, Osnat Luxenburg, and Wynand P.M.M. van de Ven
FRESH-Thinkingプロジェクトは,一連のワークショップを開催し,その期間中に,医師,健康政策専門家,健康保険経営者,財界人,病院経営者,経済学者,そして多様な展望を表明しているその他の人々が,成功し,維持できる,医療ケア改革について討論した.このグループは,成功する改革に必須と考えられる8つの勧告を発表した.
(翻訳:金澤雅人)
論評(Editorials)
医療ケアシステムにおける喫煙習慣に対する治療の将来
The Future of Tobacco Treatment in the Health Care System
Nancy A. Rigotti
本号の2論文は,既存の喫煙習慣に対する治療の住民への影響を改善することを意図している.Ellerbeckと同僚らは治療提供上の改善に焦点を合わせ,Steinbergと同僚らは既存治療の有用性を向上させるための戦略を検証した.医療ケアプロバイダと医療ケアシステムが喫煙による莫大な健康上と経済上の負担を減らすために使用可能な最先端の戦略を各々の論文は記述している.
(翻訳:赤真秀人)


医療ケア改革に関する展望
Perspectives on Health Care Reform
The Editors
本号では,Marmaorと同僚ら,Lancasterと同僚ら,Arrowと共同研究者らが論文中で,医療ケア改革の道程について意見交換している.加えて,編集者らは,これら3つの展望に対する読者の意見を共有するために,http://www.annals.org/healthcarereform/上での医療ケア改革に関する意見交換のための公開討論会に参加することを勧める.
(翻訳:赤真秀人)


患者さんへのまとめ(Summaries for Patients)
禁煙のための3つの戦略の比較
Comparison of 3 Strategies to Quit Smoking
(翻訳:小山雄太)
年齢と併存する病気は大腸がん検診の頻度にどの程度影響を与えるでしょうか?
How Do Age and Comorbidity Affect the Likelihood of Being Screened for Colorectal Cancer?
(翻訳:渡邊祐子)
クリニックにて(In the Clinic)
更年期
Menopause
本号では,更年期の臨床について,予防,診断,治療,診療の進歩,患者情報に焦点をあてて概説している.
(翻訳:松浦喜房)
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