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(更新日 2009年5月7日)
Annals

Established in 1927 by the American College of Physicians
目次(TABLE OF CONTENTS)
21 April 2009 Volume 150 Issue 8
(監修:加藤秀章,総合監修:川村光信)
英文のTable of Contentsはこちらをクリックしてください.

原著(Articles)
心血管疾患と糖尿病コントロールの人種,民族,教育による差異について:1999年から2006年までの米国の傾向とメディケア適用の効果
Differences in Control of Cardiovascular Disease and Diabetes by Race, Ethnicity, and Education: U.S. Trends From 1999 to 2006 and Effects of Medicare Coverage
J. Michael McWilliams, Ellen Meara, Alan M. Zaslavsky, and John Z. Ayanian
医療の質の改善と医療保険適用の拡大により社会人口学的に異なる集団で経験されるアウトカムの差異は縮小することが出来る.McWilliamと同僚らは慢性疾患コントロールの変化を調べるための全国調査の参加者から得られた血圧,ヘモグロビンA1cと総コレステロールの測定値を用いた.8年間で疾患コントロールの差異は改善したが,白人と非白人間の格差に変化は無かった.この格差はメディケア保険保障が開始される65歳以降では縮小していた.
(翻訳:新沼廣幸)
薬剤情報欄(Drug Facts Box)を用いた,薬剤の利益とリスクの情報伝達:2つの無作為化試験
Using a Drug Facts Box to Communicate Drug Benefits and Harms: Two Randomized Trials
Lisa M. Schwartz, Steven Woloshin, and H. Gilbert Welch
消費者向けの薬剤広告は,その薬剤の利点,副作用について標準化された情報を提供していない.シュワルツと共同研究者らは消費者向けの薬剤広告に薬剤情報欄を付け加えることによって,消費者の薬剤に対する知識と薬剤選択の判断が改善するかどうか調査した.薬剤情報欄では二つの薬剤の期待される効果を比較した.無作為化試験では,薬剤情報欄のある広告をみた消費者は,薬剤情報欄のない広告を見た消費者と比較して,薬剤の利点や副作用についてより多くの知識を持っていることが示された.
(翻訳:新谷英滋)
ペグインターフェロンα2bが無効のC型慢性肝炎患者の再治療:無作為化比較試験
Re-treatment of Patients With Chronic Hepatitis C Who Do Not Respond to Peginterferon-2b: A Randomized Trial
Donald M. Jensen, Patrick Marcellin, Bradley Freilich, Pietro Andreone, Adrian Di Bisceglie, Carlos E. Brandão-Mello, K. Rajender Reddy, Antonio Craxi, Antonio Olveira Martin, Gerlinde Teuber, Diethelm Messinger, James A. Thommes, and Andreas Tietz
C型慢性肝炎の患者でペグインターフェロンとリバビリンによる初回治療が無効なことがある.この無作為化比較試験は,過去のペグインターフェロンα2b・リバビリン併用療法が無効であった950人のC型慢性肝炎患者において,ペグインターフェロンα2a・リバビリン併用療法を48週間と72週間施行し比較検討した.72週間の再治療はその率は低いものの,48週間の再治療よりも著効率を向上させた(16%対8%).
(翻訳:渡邊清高)
ヨーロッパ系米国人男女における2型糖尿病のリスクにおよぼす一般的な遺伝子変異の統合効果
Joint Effects of Common Genetic Variants on the Risk for Type 2 Diabetes in U.S. Men and Women of European Ancestry
Marilyn C. Cornelis, Lu Qi, Cuilin Zhang, Peter Kraft, JoAnn Manson, Tianxi Cai, David J. Hunter, and Frank B. Hu
Cornelisと同僚らは,以前の研究により2型糖尿病と関連付けられた遺伝子多型の患者への蓄積を反映した遺伝子リスクスコアを作成した.その後彼らは,単に従来の糖尿病発症の危険因子を用いる場合と,遺伝リスクスコアと従来からの予測因子の双方を用いる場合の糖尿病の発症の予測を比較した.遺伝子リスクスコアを加えても,糖尿病を発症する人と発症しない人を識別することについての効果はごく僅かであった.
(翻訳:澤木秀明)
医学の歴史(History of Medicine)
エジプト第18王朝のアクナトンと風変わりな体格
Akhenaten and the Strange Physiques of Egypt's 18th Dynasty
Irwin M. Braverman, Donald B. Redford, and Philip A. Mackowiak
著者らはエジプトのファラオのアクナトンの特有な身体的特徴は2つの異なった家族性の疾患の1つに罹患していたためと推測している.それらはアロマターゼ過多症候群と矢状縫合早期癒合症候群,またはアントレー・ビクスラー(Antley-Bixler)症候群の亜型である.
(翻訳:吉井康裕)
診療ガイドライン(Clinical Guidelines)
成人および妊婦における喫煙と喫煙関連疾患を防ぐためのカウンセリングと介入:米国予防医療サービス専門作業部会の再確認勧告声明
Counseling and Interventions to Prevent Tobacco Use and Tobacco-Caused Disease in Adults and Pregnant Women: U.S. Preventive Services Task Force Reaffirmation Recommendation Statement
U.S. Preventive Services Task Force
米国予防医療サービス専門作業部会は禁煙のためのカウンセリングに関する2003年の勧告を再確認した.臨床医はすべての成人に喫煙について質問するべきであり,タバコ製品を使用している人々に対しては禁煙のための介入を行うべきである(推奨度A).妊婦に対しても,臨床医は喫煙について質問すべきであり,喫煙している人々に対しては強化された妊婦向けのカウンセリングを行うべきある.
(翻訳:増田浩三)
論評(Editorials)
健康格差への介入としての普遍的なヘルスケア
Universal Health Care as a Health Disparity Intervention
Ashwini R. Sehgal
本号で,McWilliamsと同僚らは経時的な疾患コントロールの変化と,メディケアの補償とこれらの評価の格差の関連についても評価した.ヘルスケアの質の改善と健康保険取得の影響を対比させた彼らの結果は,単にケアの質を改善するだけでは格差は是正されないことを示す今までのエビデンスを増すものであった.彼らは無保険の人々をカバーすることが米国における大きな持続する格差を減らす鍵となることを示唆している.
(翻訳:吉井康裕)


薬剤の利益とリスクの情報伝達:よりよい方法があるはずだ
Communicating Drug Benefits and Risks Effectively: There Must Be a Better Way
Jerry Avorn and William H. Shrank
本号で,Schwartzと同僚らは従来の直接消費者に提供される薬剤広告は,独自に明瞭にデザインした薬剤情報欄に劣っていることを見いだした.彼らの研究は,薬剤の利益とリスクを効果的に伝達する方法についてのより創造的な思考の必要性と方法論的に厳密な手法における実現可能な解決法の研究の必要性に我々は気づかされる.
(翻訳:吉井康裕)


今日の臨床的課題(Current Clinical Issues)
癌のケア:すべてのヘルスケアが抱える問題の縮図
Cancer Care: A Microcosm of the Problems Facing All of Health Care
Jennifer Fisher Wilson
(翻訳:増田浩三)
患者さんへのまとめ(Summaries for Patients)
米国における心血管疾患と糖尿病のコントロール:差異の傾向とメディケア適用の効果
Control of Cardiovascular Disease and Diabetes in the United States: Trends in Disparities and Effects of Medicare Coverage
(翻訳:菅野義彦)
ペグインターフェロン-α2bが無効のC型慢性肝炎患者さんの再治療
Re-treating Patients With Chronic Hepatitis C Who Have Not Responded to Peginterferon-2b
(翻訳:高田 徹)
遺伝因子とその他の因子を用いた2型糖尿病のリスク予測
Using Genetic and Other Factors to Predict Risk for Type 2 Diabetes
(翻訳:安藤聡一郎)
成人と妊婦における喫煙と喫煙関連疾患の予防:米国予防医療サービス専門作業部会の再確認勧告声明
Preventing Tobacco Use and Related Diseases in Adults and Pregnant Women: U.S. Preventive Services Task Force Reaffirmation Recommendation Statemen
(翻訳:峠岡康幸)
ACP Journal Club
患者ケアのための最良の新しいエビデンス
論評:医学生のためのPEARLS:臨床実習におけるEBM(科学的根拠に基づいた医療)の成功裏の導入
Editorial: Students' PEARLS: successfully incorporating evidence-based medicine in medical students' clinical attachments
レビュー:ST上昇型心筋梗塞の患者を,経皮的冠動脈インターベンションのために他施設へ転送することは,自施設内で血栓溶解療法を行うよりも,30日死亡率を減少させる
Review: Transfer for PCI reduces 30-day mortality more than on-site thrombolysis in STEMI
レビュー:スタチンは冠動脈性心疾患をもたない患者の心血管系イベントを予防するのに有効である
Review: Statins are effective for prevention of cardiovascular events in patients without coronary heart disease
レビュー:心血管疾患の治療に際し,先発医薬品が後発医薬品と比べてより有効であるというわけではない
Review: Brand-name drugs are not more effective than generic versions for treating cardiovascular disease
COPD患者の,自宅における自主的な呼吸リハビリテーションの効果は,病院の外来におけるそれと比較して劣ってはいない
Self-monitored, home-based pulmonary rehab was noninferior to outpatient, hospital-based rehab for COPD
レビュー:メトフォルミンは他の経口糖尿病治療薬やプラセボと異なり,2型糖尿病による心血管疾患による死亡率を減少させる
Review: Metformin reduces risk for CV mortality compared with other oral diabetes drugs or placebo in type 2 diabetes
レビュー:妊娠糖尿病において,経口糖尿病治療薬はインスリンと比較して母親および胎児に対する悪影響を増加させるわけではない
Review: Oral drugs for gestational diabetes do not increase adverse maternal and neonatal outcomes more than insulin
レビュー:原発性テント上脳出血患者に対しては,早期の手術が良好な結果をもたらす
Review: Early surgery improves outcomes in patients with primary supratentorial intracerebral hemorrhage
レビュー:インターフェロンおよびヌクレオシド/ヌクレオチド複合体は,B型慢性肝炎の患者の肝発癌のリスクを減少させる
Review: Interferon and nucleoside/tide analogues reduce risk for hepatocellular cancer in patients with chronic hepatitis B
ビタミンEやCの補充は,主要心血管イベントおよび全死亡率においてプラセボと差がなかった
Supplementation with vitamin E or vitamin C did not differ from placebo for major cardiovascular events and mortality
レビュー:軽度の認識機能障害を持つ高齢者が,認知症へと移行する率は年間3.3%である
Review: Long-term annual conversion rate to dementia was 3.3% in older adults with mild cognitive impairment
レビュー:大腸癌の診断において,自覚症状の特異度は中程度から高度であり,感度は低い
Review: Individual alarm features have moderate-to-high specificity and low sensitivity for diagnosing colorectal cancer
レビュー:大腸癌の検出において,より新しいスクリーニング法は,感度においてはばらつきがあり,特異度は中程度から高度である
Review: Newer screening tests have varied sensitivity and moderate-to-high specificity for detecting colorectal cancer
用語集
Glossary
(翻訳:井上直紀)

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