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原著(ARTICLE)
医療施設関連自然弁心内膜炎:非病院内感染の重要性
Health Care-Associated Native Valve Endocarditis: Importance of Non-nosocomial Acquisition
Natividad Benito, MD, PhD; José M. Miró, MD, PhD; Elisa de Lazzari, MSs; Christopher H. Cabell, MD, MHS; Ana del Río, MD, PhD; Javier Altclas, MD; Patrick Commerford, MD; Francois Delahaye, MD, MPH; Stefan Dragulescu, MD, PhD; Helen Giamarellou, MD, PhD; Gilbert Habib, MD; Adeeba Kamarulzaman, MBBS; A. Sampath Kumar, MD; Francisco M. Nacinovich, MD; Fredy Suter, MD; Christophe Tribouilloy, MD, PhD; Krishnan Venugopal, MD, DM; Asuncion Moreno, MD, PhD; Vance G. Fowler Jr., MD, MHS; and the ICE-PCS (International Collaboration on Endocarditis Prospective Cohort Study) Investigators*
5 May 2009 | Volume 150 Issue 9 | Pages 586-594
背景: 病院内感染の自然弁心内膜炎と,病院ではない医療施設関連自然弁心内膜炎の臨床的特徴と予後は明らかになっていない.

目的: 市中感染,病院内感染,そして病院ではない医療施設関連自然弁心内膜炎の特徴と予後を比較する.

研究デザイン: 前向きコホート研究

セッティング: 28か国,61の病院

患者: 自然弁心内膜炎が確定し,注射薬物使用歴の無い患者で,2000年6月から2005年8月にICE-PCS(心内膜炎前向きコホート国際共同研究)に登録した者

測定: 臨床像,心臓超音波所見,微生物学的検査,合併症,そして死亡率.

結果: 医療施設関連心内膜炎は1622患者中557例(303例[54%]の病院内感染,254例[46%]の非病院内感染)存在した.黄色ブドウ球菌が医療施設関連感染のもっとも頻度の高い原因菌であった(病院内感染47%;非病院内感染42%;P値0.30);多くの患者がメチシリン耐性黄色ブドウ球菌であった(病院内感染57%;非病院内感染41%;P値0.014).心臓外科手術を受けた医療施設関連自然弁心内膜炎患者は少なかったが(41%対市中感染51%,P値<0.001),前者はより多くの患者が死亡した(25%対13%,P値<0.001).多変量解析では医療施設関連自然弁心内膜炎の死亡率が有意に高率であった(相対危険度1.28[95%CI, 1.02〜1.59]).

研究の限界: 患者は心臓外科プログラムのある病院で治療されていた.この結果はおそらく他のタイプの施設や人工弁心内膜炎の患者,あるいは過去の注射薬物使用者には一般化できないであろう.

結論: 注射薬物非使用者の自然弁心内膜炎の1/3以上が医療施設との接触に関連しており,非病院内感染は特に米国において一般的である.病院外の医療施設に接触のある外来患者が心内膜炎を発症した症例は,病院内感染の心内膜炎と同様の臨床的特徴や予後であることを臨床医は認識すべきである.

主たる資金提供源: なし

(翻訳:加藤哲朗)

English Abstract

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