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原著(ARTICLE)
アカデミックメディカルセンターからのプレスリリースについて:さほどアカデミックではないか?
Press Releases by Academic Medical Centers: Not So Academic?
Steven Woloshin, MD, MS; Lisa M. Schwartz, MD, MS; Samuel L. Casella, MPH; Abigail T. Kennedy, BA; and Robin J. Larson, MD, MPH
5 May 2009 | Volume 150 Issue 9 | Pages 613-618
背景: ニュースメディアはしばしば,根拠不十分な科学に関する誇張された報道で非難されている.多くのジャーナリストの情報源となっているプレスリリースがそれらの誇張の原因となっているのかもしれない.

目的: アカデミックメディカルセンターからの研究に関するプレスリリースについて特徴を調べる.

研究デザイン: 内容分析

セッティング: U.S.ニューズ&ワールド・レポートの医学研究ランキングの上下それぞれ10施設からのプレスリリース

測定: プレスリリースの質

結果: アカデミックメディカルセンターは毎年平均49報のプレスリリースを出している.無作為に200報を選び詳細を解析した.87(44%)は動物実験や基礎的研究に関するものであり,その内の64(74%)は人の健康に関係すると強く主張されていた.主に人を対象とした研究に関する95報では,22報(23%)で研究サイズが省略され,32報(34%)では結果の詳細が述べられていない.人に関する研究の113報では,一部のみ(17%)が強い根拠をもった研究デザイン(無作為化試験やメタ解析)であった.人を対象とした研究のみに関すると,40%では比較対照がない;サンプルサイズが小さい(30人未満);代替主要アウトカムである;データが未発表である,などとなっている.更に58%では関連する注意点が抜けていた.

研究の限界: メディア報道へのプレスリリースの質の効果は直接的に評価されてはいない.

結論: アカデミックメディカルセンターからのプレスリリースはしばしば人の健康との関連がはっきりしない研究を奨励している.しかもしばしば最も重要な事実が抜けており,重要な限界が報告されていない.

主要資金提供源: 米国立癌研究所

(翻訳:前田正彦)

English Abstract

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