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レビュー(Review)
メタ解析:ヘリコバクター・ピロリ除菌治療は胃癌のリスクを減少させうるか?
Meta-analysis: Can Helicobacter pylori Eradication Treatment Reduce the Risk for Gastric Cancer?
Lorenzo Fuccio, MD; Rocco Maurizio Zagari, MD; Leonardo Henry Eusebi, MD; Liboria Laterza, MD; Vincenzo Cennamo, MD; Liza Ceroni, MD; Diego Grilli, PhD; and Franco Bazzoli, MD
21 July 2009 | Volume 151 Issue 2 | Pages 121-128
背景: ヘリコバクター・ピロリ感染は胃癌と関連しているが,胃癌リスクにおける除菌治療の効果は十分明確になっていない.

目的: ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が胃癌のリスクを減少させるかどうかを明らかにする.

情報源: 2009年1月31日までのPubMed,EMBASE,コクランライブラリー,グーグルスカラーとonline clinical trial registersに登録された臨床試験で,言語を問わない.

研究の選択: ヘリコバクター・ピロリ陽性患者における除菌治療と無治療を比較し,その後の経過観察で胃癌や前癌病変出現について評価した無作為化比較試験.

データ抽出: 2人の著者が独立してレビューし,データを抽出した.

データ合成: 7つの研究が適合基準に合致し,うち1つが臨床的および方法論的に異質であることからプール解析から除外された.すべての研究が胃癌発症率の高い地域(多くはアジア)にて行われた.全体では,治療を受けた患者3,388人のうち37人(1.1%)が胃癌を発症し,一方で無治療の対照群では3,307人のうち56人(1.7%)であった.6つの研究のプール解析(合計6,695人,4-10年のフォローアップ)において,胃癌の相対リスクは0.65(95%CI,0.43〜0.98)であった.

研究の限界: 1つを除くすべての研究はアジアで行われた.胃癌発症率を評価したのは2研究のみであり,二重盲検化されたのは2研究のみであった.

結論: ヘリコバクター・ピロリの除菌治療は胃癌のリスクを減少させるようである.

(翻訳:渡邊清高)

English Abstract

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