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原著(ARTICLE)
健康成人における年齢と腎生検に基づいた腎硬化症との関連
The Association Between Age and Nephrosclerosis on Renal Biopsy Among Healthy Adults
Andrew D. Rule, MD, MSc;Hatem Amer, MD;Lynn D. Cornell, MD;Sandra J. Taler, MD;Fernando G. Cosio, MD;Walter K. Kremers, PhD;Stephen C. Textor, MD;and Mark D. Stegall, MD
4 May 2010 | Volume 152 Issue 9 | Pages 561-567
背景: 慢性腎臓病は高齢者でよくみられ,腎生検ではび漫性の糸球体硬化,尿細管萎縮,間質線維化,細動脈硬化が特徴である.

目的: これらの腎臓組織学的異常の有病率が,健康な成人で年齢とともに増加するのか,またこれらの組織学的所見が年齢に伴った腎機能や慢性腎臓病のリスク因子によって説明がつくかを調べること.

デサイン: 横断研究.

セッティング: ミネソタ州ローチェスター,メイヨークリニック,1999年から2009年.

患者: 1,203人の成人生体腎移植ドナー.

測定: 腎移植手術中に得られた腎皮質の針生検標本と,カルテに記載された腎提供前の腎機能,リスク因子.

結果: 腎硬化症(二つ以上の慢性の組織学的異常)の有病率は18〜29歳では2.7%(95%CI,1.1-6.7%),30〜39歳では16%(95%CI, 12〜20%),40〜49歳では28%(95%CI, 24〜32%),50〜59歳では44%(95%CI, 38〜50%),60〜69歳では58%(95%CI, 47〜67%),70〜77歳では73%(95%CI, 43〜90%)であった.腎機能,リスク因子である共変数での補正を行っても,腎硬化症の年齢に伴った有病率の増加を説明できなかった.

研究の限界: 生体腎移植のドナーは健康であるということで,選考されており,一般人口における様々な種類や程度の腎病理所見はみられない.

結論: 腎機能,慢性腎臓病のリスク因子では,健康成人における年齢と腎硬化症との間の強い関係を説明できない.

主たる資金提供源: National Institutes of Health(訳注:国立衛生研究所),U.S. Public Health Service(米国公衆衛生局)

(翻訳:田川美穂)

English Abstract

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