Journals

原著(ARTICLE)
最近活動性が低下した急性期患者における長期静脈血栓塞栓症予防:無作為化試験
Extended-Duration Venous Thromboembolism Prophylaxis in Acutely Ill Medical Patients With Recently Reduced Mobility: A Randomized Trial
Russell D. Hull, MBBS; Sebastian M. Schellong, MD; Victor F. Tapson, MD; Manuel Monreal, MD; Meyer-Michel Samama, MD, PharmD; Philippe Nicol, PhD; Eric Vicaut, MD, PhD; Alexander G.G. Turpie, MD; Roger D. Yusen, MD, MPH; and for the EXCLAIM (Extended Prophylaxis for Venous ThromboEmbolism in Acutely Ill Medical Patients With Prolonged Immobilization) study*
6 July 2010 | Volume 153 Issue 1 | Pages 8-18
背景: 長期低分子ヘパリン療法は高リスクの外科患者における静脈血栓塞栓症(VTE)を予防できることが示されてきた.

目的: 急性発症患者における長期エノキサパリン塞栓予防の効果と安全性を検証すること.

研究デザイン: 無作為化並行プラセボ対照試験.無作為化はコンピューターを使用した.割り当ては中央に集められた.患者,介護士,結果査定者はグループの割り当てをしらなかった.(臨床試験登録番号:NCT00077753)

セッティング: 北米,南米,欧州及びアジアの20か国,370施設.

患者: 最近活動性が低下した40歳以上の急性期患者(ベッド上安静または浴室使用できない座位[レベル1]または浴室使用できる座位[レベル2]).中間解析にて期待された静脈血栓塞栓症発症率よりも低いと示唆された後,レベル2の不動性を有する患者の適用基準は,追加された静脈血栓塞栓症(VTE)リスクファクターを有する患者のみ含まれるよう訂正された(年齢75歳以上,静脈血栓塞栓症の既往,活動性癌や癌の既往).

介入: エノキサパリン40mg/日皮下注射(2975人)またはプラセボ(2988人).最初10±4日間のエノキサパリン投与後28±4日経過観察した.

測定: 28日後までの静脈血栓塞栓症発生率と最終治療48時間後までの主要出血合併症発生率.

結果: 長期エノキサパリンはプラセボと比較して静脈血栓塞栓症(VTE)を減少した(2.5% vs. 4%;-1.53%[95.8%CI,-2.54%〜-0.52%]).エノキサパリンは主要出血合併症を増加した(0.8%vs.0.3%;0.51%[95%CI,0.12%〜0.89%]).長期エノキサパリンの有益性は女性,75歳以上の患者,レベル1の不動性を有する患者に限局しているようだった.

研究の限界: 研究全体における効果と安全性の推察は,本試験において不動性基準が変更となったため説明が困難である.

結論: 長期エノキサパリンの使用は,レベル1の不動性を有する75歳以上の女性の急性期患者においてエノキサパリンが主要出血合併症を増加させる以上に静脈血栓塞栓症を減少させる.

主たる資金供給源: サノフィアベンティス

(翻訳:山本光孝)

English Abstract

▲このページのTOPへ