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(更新日 2010年12月20日)
Annals

Established in 1927 by the American College of Physicians
目次(TABLE OF CONTENTS)
7 December 2010 Volume 153 Issue 11
(監修:小出優史,総合監修:川村光信)
英文のTable of Contentsはこちらをクリックしてください.

原著(Original Research)
75歳から95歳男性における性行動の頻度と関連要因:コホート研究
Prevalence of Sexual Activity and Associated Factors in Men Aged 75 to 95 Years: A Cohort Study
Zoë Hyde, Leon Flicker, Graeme J. Hankey, Osvaldo P. Almeida, Kieran A. McCaul, S.A. Paul Chubb, and Bu B. Yeap
性行動と年齢に関するデータはほとんどない.この調査では,75歳から95歳のオーストラリア人男性から,社会的医学的因子,ホルモン値,13年間の性行動の自己申告データを集めた.回答者の半数は性行動を重要と考え,三分の一は過去1年に少なくとも一回の性的関係をもったと申告していた.健康に問題のない男性は,問題のある男性よりも性行動について申告する率が高かった.内因性テストステロン値は性行動と関連していたが,本研究では性行動の維持におけるテストステロン補充療法のはたす役割については評価しなかった.
(翻訳:白山武司)
心臓手術後の心房細動予防に対するメトプロロールとアミオダロン投与の比較:無作為化試験
Metoprolol Versus Amiodarone in the Prevention of Atrial Fibrillation After Cardiac Surgery: A Randomized Trial
Jari Halonen, Pertti Loponen, Otso Järvinen, Jari Karjalainen, Ilkka Parviainen, Pirjo Halonen, Jarkko Magga, Anu Turpeinen, Mikko Hippeläinen, Juha Hartikainen, and Tapio Hakala
臨床ガイドラインでは心臓手術後の心房細動予防のためのβブロッカー投与を勧告しているが,医師は同様な目的でアミオダロンを使用している.この無作為化試験において,術後24時間以内に開始され,その後48時間持続されるβブロッカーまたはアミオダロン投与下での心房細動発症率はほぼ同等であった.しかしながら,これらの治療の同等性を確実に結論づけるためには今回の症例数では不十分であった.
(翻訳:江波戸美緒)
Whipple病における免疫再構築症候群:コホート研究
The Immune Reconstitution Inflammatory Syndrome in Whipple Disease: A Cohort Study
Gerhard E. Feurle, Verena Moos, Katina Schinnerling, Anika Geelhaar, Kristina Allers, Federico Biagi, Hendrik Bläker, Annette Moter, Christoph Loddenkemper, Andreas Jansen, and Thomas Schneider
再発性または治療抵抗性と思われるWhipple病患者の中には,組織内に細菌が認められず抗菌薬ではなくステロイド治療に反応する場合がある.この観察研究では,そのような患者が活動性Whipple病ではなく免疫再構築症候群(IRIS)であるかもしれないことを示唆している.著者らが考案したWhipple病におけるIRISの定義によると,この症例集積においては142名のWhipple病患者のうち15名にIRISが発症した.臨床医は,再発性または治療抵抗性Whipple病と思われる患者においては,IRISの可能性を考慮すべきである.
(翻訳:小池竜司)
営利病院の状況と,異なる病院への再入院に関して:メディケアデータの分析
For-Profit Hospital Status and Rehospitalizations at Different Hospitals: An Analysis of Medicare Data
Amy J.H. Kind, Christie Bartels, Matthew W. Mell, John Mullahy, and Maureen Smith
予定以上の再入院率が治療の質に関する問題の指標になってきている.急性期病院退院後30日以内に再入院したメディケア受給者16,222名を調査した本研究によると,全体の22%が退院した病院とは異なる急性期病院に再入院していた.異なる病院に入院するリスクには,最初の入院が営利病院,教育病院,小規模病院であったこと,メディケアが定義する障害を持っていたことが挙げられる.同じ病院,異なる病院に再入院した場合で死亡率に相違は認められなかったが,コストに関しては異なる病院に再入院した場合のほうが高かった.
(翻訳:今村隆明)
学問と専門職(Academia and the Profession)
内科学における職能基盤型の教育と訓練
Competency-Based Education and Training in Internal Medicine
Steven E. Weinberger, Anne G. Pereira, William F. Iobst, Alex J. Mechaber, Michael S. Bronze, and the Alliance for Academic Internal Medicine Education Redesign Task Force II
医学教育の向上のための取り組みには,Accreditation Council for Graduate Medical Education(訳注:卒後医学教育認定評議会)によって定義される6種類の広領域の職能に基づく新規システムの採用が含まれる.本論文では,Alliance for Academic Internal Medicine(訳注:北米内科教育病院連合-AAIM)のEducation Redesign Task Force II(訳注:第二次教育再構築専門作業部会)委員が内科系研修医のための職能基盤型教育システムの長所と取り組む課題について検討している.取り組んでいる課題としては,診療基盤の学習と向上および医療体制基盤の診療に関連した職能の教育と評価,および必要な職能の取得のための柔軟な期間設定の実現が挙げられる.
(翻訳:田村功一)
レビュー(Reviews)
メタ解析:救急現場での急性呼吸困難の患者の臨床転帰へのB型ナトリウム利尿ペプチドの効果
Meta-analysis: Effect of B-Type Natriuretic Peptide Testing on Clinical Outcomes in Patients With Acute Dyspnea in the Emergency Setting
Louisa L. Lam, Peter A. Cameron, Hans G. Schneider, Michael J. Abramson, Christian Müller, and Henry Krum
合計2,513名の患者への5つの無作為化試験についてのこの系統的レビューは,呼吸困難で救急外来を受診する成人において,他の診断と心不全を区別するためにB型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)検査を用いた群と通常の治療群を比較した.これらの試験からのエビデンスは,BNP検査が入院期間を約1日減少させており,おそらく入院率を減らしていたが,再入院や死亡率には影響していなかったということを示している.
(翻訳:郷間 巌)
診療ガイドライン(Clinical Guidelines)
成人の心血管疾患予防を目的とした身体活動と健康的な食事を促進するための行動カウンセリング:U.S. Preventive Services Task Forceのための系統的レビュー
Behavioral Counseling to Promote Physical Activity and a Healthful Diet to Prevent Cardiovascular Disease in Adults: A Systematic Review for the U.S. Preventive Services Task Force
Jennifer S. Lin, Elizabeth O'Connor, Evelyn P. Whitlock, and Tracy L. Beil
73の研究をレビューしたこの系統的レビューは,心血管疾患予防のための身体活動と食事のカウンセリングにおけるU.S. Preventive Services Task Force(訳注:米国予防医療サービス専門作業部会)勧告の最新版を報告するために行われた.徹底してナトリウムを減量させるカウンセリングを長期的に観察追跡した調査では,心血管疾患の発生は減少していることが示されたが,健康状態を改善させたかどうかについての直接的なエビデンスは得られていない.しかし,入手できたエビデンスにおいては,カウンセリングはいくつかの心血管系の危険因子に対し,好ましい影響を与えているらしいということが示唆された.
(翻訳:岩永正子)
論評(Editorials)
診療の最適化
Defragmenting Care
Stephen F. Jencks
この号では,Kindと同僚らは営利目的の病院を退院した患者は,非営利病院を退院した患者よりも,どこか他の病院へ再入院しやすいことを報告しており,この研究者らは営利に関するどのような誘因が関与しているのかについての推察を加えている.論説委員は,再入院は個々の病院の問題として考えるよりも,健康管理システムの問題として考えた方がよいことを提案し,また不完全な病院システムや病院と他の医療従事者との間のコミュニケーション不足を克服するための一助になる4段階アプローチについて論じている.
(翻訳:増田浩三)


内科系研修の再構築:検討する時
Internal Medicine Residency Redesign: Time to Take Stock
Michael E. Whitcomb
この号には,内科系研修医のための職能基盤型教育システムについてAAIM(Alliance for Academic Internal Medicine―訳注:北米内科教育病院連合)のEducation Redesign Task Force II(訳注:第二次教育再構築専門作業部会)で審議された報告書が掲載されている.論説委員はこのアプローチ法のいくつかの基本的な前提と潜在的な落とし穴について議論している.
(翻訳:小野広一)


患者さんへのまとめ(Summaries for Patients)
75歳から95歳男性の性行動
Sexual Activity in Men Aged 75 to 95 Years
(翻訳:市堰 肇)
クリニックにて(In the Clinic)
心房細動
Atrial Fibrillation
(翻訳:千原晋吾)
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