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原著(ARTICLE)
2年後の体重と代謝の測定項目―低炭水化物食か低脂肪食か―:無作為化試験
Weight and Metabolic Outcomes After 2 Years on a Low-Carbohydrate Versus Low-Fat Diet: A Randomized Trial
Gary D. Foster, PhD; Holly R. Wyatt, MD; James O. Hill, PhD; Angela P. Makris, PhD, RD; Diane L. Rosenbaum, BA; Carrie Brill, BS; Richard I. Stein, PhD; B. Selma Mohammed, MD, PhD; Bernard Miller, MD; Daniel J. Rader, MD; Babette Zemel, PhD; Thomas A. Wadden, PhD; Thomas Tenhave, PhD; Craig W. Newcomb, MS; and Samuel Klein, MD
3 August 2010 | Volume 153 Issue 3 | Pages 147-157
背景: 低炭水化物食と低脂肪食を比較したこれまでの研究では,次善の減量をもたらす包括的な行動療法は組み込まれていなかった.

目的: 低炭水化物食あるいは低脂肪食による治療の2年間の効果を包括的な生活習慣改善プログラムと組み合わせて評価すること.

研究デザイン: 無作為化並行群間試験(臨床試験登録番号:NCT00143936)

セッティング: 3つの学術医療センター

患者: 平均年齢が45.5歳(SD,9.7歳),平均BMIが36.1kg/m2(SD,3.5kg/m2)の307人の参加者

介入: 低炭水化物食群は,炭水化物摂取制限(20g/日,3か月間),低GI(血糖上昇指数)の野菜,無制限の脂肪と蛋白質摂取から成っていた.3か月後,低炭水化物食群の参加者は安定し希望された体重を達成するまで炭水化物摂取量を増加させた(1週間あたり5g/日).低脂肪食群は,エネルギー摂取の制限(1200〜1800kcal/日;総エネルギーの30%以下が脂肪)とした.両群に包括的な生活習慣改善治療が組み込まれた.

測定: 2年後の体重が主要アウトカムであった.二次的な測定項目には3か月後,6か月後,12か月後の体重と,研究期間を通じて,血清脂質濃度,血圧,尿中ケトン,症状,骨密度,体組成が含まれていた.

結果: 減量効果は1年後に約11kg(11%),2年後約7kg(7%)であった.体重,体組成,骨密度には両群間で,どの時点でも差がなかった.最初の6か月間に,低炭水化物食群では低脂肪食群に比較して,拡張期血圧,中性脂肪値,VLDL値が大幅に減少した.一方で,LDL値の減少幅はより小さいものであり,有害事象が多かった.低炭水化物食群はすべての時点でHDLコレステロール値が大幅に増加した.概算すると2年で23%の増加であった.

研究の限界: 強化行動療法が提供され,脂質異常症や糖尿病の患者が除外され,2年後の脱落が多かったこと

結論: 行動療法を組み合わせれば低脂肪食でも低炭水化物食のどちらでも減量の成功は達成可能であった.低炭水化物食は2年後に心血管病の危険因子に好ましい変化をもたらした.

主たる資金提供源: National Institute of Health(訳注:国立衛生研究所)

(翻訳:澤木秀明)

English Abstract

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