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原著(ARTICLE)
安定冠動脈疾患に対する経皮的冠動脈インターベンションの恩恵について患者と循環器内科医の理解
Patients' and Cardiologists' Perceptions of the Benefits of Percutaneous Coronary Intervention for Stable Coronary Disease
Michael B. Rothberg, MD, MPH; Senthil K. Sivalingam, MD; Javed Ashraf, MD, MPH; Paul Visintainer, PhD; John Joelson, MD; Reva Kleppel, MSW, MPH; Neelima Vallurupalli, MD; and Marc J. Schweiger, MD
7 September 2010 | Volume 153 Issue 5 | Pages 307-313
背景: 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)は慢性安定狭心症を軽減するだけで心筋梗塞やそれによる死亡率を減らすものではないということを,患者が理解しているのかどうかがはっきりしない.

目的: 循環器内科医と患者のPCIに対する考えを比較すること

研究デザイン: 調査

セッティング: 教育施設

対象: 待機的冠動脈カテーテル検査とPCIの可能性について説明を受けた153名の患者と,10名のインターベンション施行循環器内科医と,17名の紹介元の循環器内科医

測定: PCIの恩恵についての患者と循環器内科医の考え.全ての循環器内科医は,仮定の病歴の患者についてのPCIの利益を報告する.インターベンション施行循環器内科医は,PCIを行った実際の治験患者についての考えについても報告をする.

結果: 153名の患者のうち,68%は何らかの狭心症,42%は活動制限のある狭心症,77%は運動負荷試験陽性,29%は心筋梗塞の既往があった.PCIを受けた53名の患者は,PCIを行わなかった患者よりも運動負荷試験陽性である傾向にあったが,狭心症は両群で同じ程度であった.患者のほぼ4分の3は,PCIがなければ自分たちは5年以内に心筋梗塞を起こすだろうと考えていたし,88%の患者はPCIが心筋梗塞の危険性を減らすと信じていた.患者は,PCIが心筋梗塞(有病率4.25[95%CI,2.31〜7.79])や,致死性心筋梗塞(有病率4.83[95%CI,2.23〜10.46])を予防すると医師よりも強く信じる傾向にあった.患者からのPCI前狭心症(有病率0.79[95%CI,0.67〜0.92])の報告は,医師からよりも少ない傾向にあった.仮設病歴については,循環器内科医の63%はPCIの恩恵は症状の軽減に限られると信じていた.仮設病歴の2つともでPCIの恩恵はないとした循環器内科医のうち,43%はそれでもこれらの症例にPCIを行うであろうとしている.

研究の限界: 研究は小規模で一つの施設で行われた.そして,カテーテル検査前相談についての情報が限定的であった.

結論: PCIについての循環器内科医の考えは臨床試験結果を反映している.しかし,患者の考えはそうではない.PCI施行前の患者との議論で,予期される恩恵を説明するべきである.

主たる資金供給源: なし

(翻訳:小出優史)

English Abstract

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