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レビュー(Review)
メタ解析:末梢動脈疾患における狭窄・閉塞の評価のための造影MR angiographyの正確性
Meta-analysis:Accuracy of Contrast-Enhanced Magnetic Resonance Angiography for Assessing Steno-occlusions in Peripheral Arterial Disease
Jan Menke, MD; and Jörg Larsen, MD
7 September 2010 | Volume 153 Issue 5 | Pages 325-334
背景: 造影MR angiography(MRA)は,非侵襲的で放射線被爆のない,下肢の末梢動脈疾患の画像検査方法である.

目的: MRAがどの程度正確に,末梢動脈疾患の症状を有する成人における動脈の狭窄・閉塞(50%〜100%の管腔の減少)の診断と除外ができるかについての前向き研究のエビデンスをまとめる.

情報源: 言語の制限なく1998年から2009年までで検索されたPubMedと他3つのデータベース.

研究の選択: 2人の独立したレビュアーが,末梢動脈疾患においてMRAとデジタルサブトラクション動脈造影を比較した32の研究を選択した.適格な研究とは,前向き研究で,少なくとも10名の末梢動脈疾患の症状を有する患者において,2×2あるいは3×3の分割表(動脈の部分の50%未満の狭窄対50%以上の狭窄もしくは閉塞で分割したもの)を再構成したデータが得られたものとした.

データ抽出: 2人のレビュアーが独立して研究の質を評価し,データを抽出し,不一致はコンセンサスに基づき解決した.

データ合成: 32の研究が高い方法論的な質を有していた.1,022名の患者のうち26%が安静時疼痛を伴う重篤な虚血あるいは組織欠損を有していた.MRAによる狭窄・閉塞の診断の全体としての感度は94.7%(95%CI,92.1%〜96.4%),特異度は95.6%(CI,94.0〜96.8%)であった.陽性・陰性尤度比はそれぞれ21.56(CI,15.70〜29.69),0.056(CI,0.037〜0.083)であった.MRAは95.3%正確に分類し,3.1%過大評価,1.6%過小評価していた.

研究の限界: 末梢動脈疾患におけるCT angiographyのほとんどと同様に,解析の元となった研究は動脈の部位ごとに基づいたMRAの正確性の研究であり,患者ごとに基づいてはいない.

結論: 32の前向き研究のこのメタ解析は,末梢動脈疾患の症状を有する成人における動脈の狭窄・閉塞を,造影MR angiographyが臨床的に正確に診断・除外できるというエビデンスをさらに増加させるであろう.

主たる資金提供源: なし.

(翻訳:加藤哲朗)

English Abstract

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