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原著(Original Research)
電話による変形性関節症の自己管理:無作為化試験
Telephone-Based Self-management of Osteoarthritis: A Randomized Trial
Kelli D. Allen, PhD; Eugene Z. Oddone, MD, MHSc; Cynthia J. Coffman, PhD; Santanu K. Datta, PhD; Karen A. Juntilla, MEd; Jennifer H. Lindquist, MStat; Tessa A. Walker, MPH; Morris Weinberger, PhD; and Hayden B. Bosworth, PhD
2 November 2010 | Volume 153 Issue 9 | Pages 570-579
背景: 変形性関節症は疼痛と身体障害をもたらす原因となる.変形性関節症の自己管理の手法は有効に活用されていない.

目的: 股関節と膝関節の変形性関節症に対する電話による自己管理の介入の有効性を検討する.

研究デザイン:変形性関節症の自己管理群と健康教育群(注意喚起コントロール群)と通常ケアのコントロール群とに均等に割り付ける無作為化試験.(臨床試験政府登録番号:NCT00288912

セッティング: Veterans Affairs Medical Center(訳注:退役軍人医療センター)のプライマリ・ケア外来

患者: 股関節または膝関節の変形性関節症患者で,症状を有する515人.

介入: 変形性関節症の自己管理の介入には,変形性関節症に関する教育資材提供と12か月間の各患者に応じた目標と行動計画の電話サポートが含まれていた.健康教育介入には,変形性関節症と関係のない教育資材と一般的な健康に関する電話による話題提供が含まれていた.

測定: 一次アウトカムはArthritis Impact Measurement Scales-2(訳注:AIMS-2,関節炎患者のQOL研究における標準的測定法)の疼痛サブスケール(0〜10の範囲でスコア化).疼痛は10cmのVAS(visual analog scale)でも評価した.測定は介入前と12か月後に行った.

結果: 461人(90%)の対象者が12か月の評価を完了できた.Arthritis Impact Measurement Scales-2の平均は,12か月の時点で,変形性関節症の自己管理を行った群では,通常ケア群に比べて0.4ポイント低く(95% CI,-0.8〜0.1ポイント;P=0.105),健康教育群に比べて0.6ポイント低かった(CI,-1.0〜-0.2ポイント;P=0.007).疼痛VASの平均は変形性関節症の自己管理群では,通常ケア群に比べて1.1ポイント低く(CI,-1.6〜-0.6ポイント;P<0.001),健康教育群に比べて1.0ポイント低かった(CI,-1.5〜-0.5ポイント;P<0.001).医療の利用については各群間で差はなかった.

研究の限界: この研究は一施設のVeterans Affairs Medical Centerで行われたものであり,対象のほとんどは男性で構成されていた.

結論: 電話による変形性関節症の自己管理プログラムは,疼痛については,特に健康教育コントロール群に比べると中等度の改善をもたらした.

主たる資金提供源: U.S. Department of Veterans Affairs Health Services Research and Development Service(訳注:米国退役軍人健康サービス研究開発機構).

(翻訳:安藤聡一郎)

English Abstract

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