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原著(Original Research)
骨折リスク報告の前後比較試験と骨粗鬆症の治療介入
A Before-and-After Study of Fracture Risk Reporting and Osteoporosis Treatment Initiation
William D. Leslie, MD, MSc; Suzanne Morin, MD, MSc; and Lisa M. Lix, PhD
2 November 2010 | Volume 153 Issue 9 | Pages 580-586
背景: 骨折リスク評価と骨粗鬆症治療は,骨密度(BMD)だけよりも10年にわたる骨折絶対リスクの推定値に基づいたほうがよいと,推奨する全国的な組織が存在する.

目的: 10年間の骨折絶対リスク報告の導入後に,医師の処方行動についての変化を評価すること

研究デザイン: 前後比較試験

セッティング: 人口に基づく行政的な健康データベースにリンクが可能で,総合的な骨密度プログラムが行われているカナダ,マニトバ州

患者: 骨粗鬆症薬を投与されていない50歳以上の女性(介入前2,042名,後3,889名).

介入: 二重エネルギーX線吸収法の結果による10年間の骨折絶対リスクの報告システムの介入

測定: 基準骨密度の測定1年後,骨粗鬆症薬が処方された無治療の女性割合

結果: 骨折絶対リスク報告により,高リスクの分類(10%)よりも.多くの女性(32.7%)が低リスクに再分類された.この効果は,65歳より若い女性で,より顕著であった.明らかな骨折リスク報告の導入後に,医師1人あたり骨粗鬆症薬の処方は少なくなっていた.骨折絶対リスク報告システムは,骨粗鬆症薬処方の全体的な減少に関連している(調整絶対的減少,9.0%[95% CI,3.9〜14.2%];相対的減少,21.3%[CI9.2%〜33.5%];P<0.001)

研究の限界: この研究は非無作為化試験であった.リスク評価システムは他の10年間の骨折リスク評価モデルと若干異なっていた.

結論: Tスコアに基づく骨折リスク報告システムから,10年間の骨折絶対リスクに基づいたシステムへの変更は,適切でガイドラインに基づく骨粗鬆症薬の処方の変化と関連している.

主たる資金提供源: なし

(翻訳:金原秀雄)

English Abstract

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