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クリニックにて(In the Clinic)
急性膵炎
Acute Pancreatitis
2 November 2010 | Volume 153 Issue 9 | Pages ITC5-1
 急性膵炎は一回限り,あるいは繰り返して生ずる膵臓の急性炎症です.急性膵炎の病状は,軽度の間質の膵炎の見られるわずかな膵臓の炎症から,重症発作により広範囲に及ぶ膵壊死や液状化がみられるものまで,多彩です.診断は以下の2,3の所見の存在によってなされます.すなわち,腹痛,アミラーゼあるいはリパーゼといった膵酵素の正常上限の3倍以上の上昇,急性膵炎の特徴的な画像所見を示すことです.アルコール摂取と胆石は急性膵炎のもっとも頻度の高い2つの原因ですが,その他にも頻度の低い原因が多くあります.米国では年間20万件を超える急性膵炎による入院があり,その数は増加傾向にあります.40歳から59歳の米国人1,000人あたりの急性膵炎の比率は過去20年間でもっとも高い値を示しています.その率は白人より黒人に高い傾向にあります.急性膵炎による致死率は全体で5%未満ですが,重症発作ではより長期の入院が必要となり,致死率は有意に高い傾向にあります.急性膵炎の年間再発率は0.6%〜5.6%ですが,その値は原因により異なり,アルコール摂取による急性膵炎でもっとも高い値を示しています.

(翻訳:加藤秀章)

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