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研究と報告の方法(Research and Reporting Methods)
無作為化比較試験の報告における以前の研究の引用に関する系統的調査
A Systematic Examination of the Citation of Prior Research in Reports of Randomized, Controlled Trials
Karen A. Robinson, PhD; and Steven N. Goodman, MD, MHS, PhD
4 January 2011 | Volume 154 Issue 1 | Pages 50-55
背景: 無作為化比較試験(RCT)は,同じ問題を扱っている以前のRCTsからのエビデンスを説明することなく,開始あるいは解釈すべきでない.研究は以前の試験からのエビデンスが,しばしばその後のRCTsの報告内で説明されていないことを示唆する.

目的: RCTsの報告のうちどの程度が,同様の介入を研究している以前の試験を引用しているかを評価する.

研究デザイン: 4つかそれ以上の試験を結びつけた2004年に報告されたメタ解析が同定された.それぞれのメタ解析の中で,それぞれの試験の報告が1年以上先行する試験をどの程度引用したかが評価された.

測定: 引用された以前の試験(prior research citation index)の割合,引用された試験中の以前の試験の総被験者(sample size citation index)の割合,および引用された試験の絶対数が計算された.

結果: 1963年から2004年までに発表された1,523の試験からなる227のメタ解析が同定された.Prior research citation indexの中央値は0.21(95% CI,0.18〜0.24)で,関連のある報告の4分の1未満しか引用されなかったことを意味した.Sample size citation indexの中央値(0.24,CI,0.21〜0.27)は同様で,より大規模な試験は選択的に引用されなかったことを示唆した.引用すべき5つかそれ以上の以前の試験を有する1101のRCTsのうち,254(23%)は以前のRCTsを全く引用せず,257(23%)がたった1つのみを引用した.引用された以前の試験数の中央値は2つで,引用できる試験の数が増加するにつれて変わることはなかった.2000年以降に発表された試験によって引用された先行する試験数の中央値は2.4で,2000年以前に発表されたそれらの値 1.5と比較された(P<0.001).

研究の限界: 研究者はなぜ以前の試験が引用されなかったかを確認することができなかったし,非引用試験は試験のデザインや企画段階の不備が考慮されたのかもしれない.

結論: 40年間に発表されたRCTsの報告において,先行する試験の25%未満しか引用されておらず,すべての関連する以前の試験において登録された被験者の25%未満しか含まれていなかった.行われてきた以前の試験の数にかかわらず,中央値で2つの試験が引用されていた.この現象を説明し,その影響を調査する研究が必要である.可能性として,倫理的に不正な治験,資金の無駄使い,不適当な結論,そして試験の被験者への不必要なリスクが含まれる.

主たる資金供給源: なし

(翻訳:こう康博)

English Abstract

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