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ObserverWeekly

(更新日 2007年3月6日)

In the News for the Week of 2-27-07(監修: 小出優史)

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ニュースハイライト(News highlights)

1.アメリカ心臓協会 (AHA):すべての女性は脳卒中防止目的にアスピリン服薬について考慮すべきである
  今週のアップデートされたEBMガイドラインにおいて,AHAは,すべての女性は脳卒中防止目的に定期的なアスピリン服薬について考慮すべきことを勧告した.ガイドラインによれば,虚血性脳卒中防止の恩恵が消化管出血や出血性脳卒中の危険性を凌駕すると思われる現時点では,65才未満の健常女性は毎日81mgまたは隔日100mgの服薬を考慮すべきである.More....
(翻訳: 岩瀬三紀)

2. 医療費増大は抑制されたが薬剤費は増加
  政府の最新報告によれば,2006年の医療費増大傾向は抑制されたが,薬剤費の増大は6.5%にまで達した.米国の医療費増大傾向が抑制されたのは連続4年目となる.この統計では,米国が雇用者を基盤とした従来の(民間)保険財源から脱却し,連邦政府や州政府の供与する健康保険システムへと移行しつつあることを示している.More....
(翻訳: 鈴木昌)

3.ホルモン治療を行う際はピルよりもパッチの方が安全なようである
  アメリカ心臓協会(AHA)により発表された新しい研究によると,ホルモン療法をパッチあるいはジェルにより行った方が,血栓リスクが低い可能性が示された.研究者らは,ホルモン治療の投与経路,種類や量により静脈血栓塞栓症の発症率に影響がある事を発見した.ホルモン補充療法を受けていない患者と比較して,経口ホルモン療法を受けた女性は静脈血栓塞栓症のリスクが4倍であったが,経皮ホルモン治療者はリスクの上昇を伴わなかった.More....
(翻訳: 平和伸仁)
 

臨床ニュース(Clinical news)

4.ACPジャーナルクラブ: D-ダイマー値が異常であれば抗凝固療法の続行が望ましい
 新規の治験によれば,D-ダイマー値が異常であれば,血栓性静脈塞栓症(VTE)予防のために抗凝固療法は続行すべきことのことである.18ヶ月にわたる観察期間にて,異常値であった患者のうち抗凝固療法が中断されたままの患者の15%で再発性のVTEもしくは重篤な出血事象を認めた.一方,治療が再開された患者では2.9%のみであった(NNT=12).More....
(翻訳: 岩瀬三紀)

5.慢性閉塞性肺疾患治療の新知見

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)に対する複数薬剤の併用療法はひとつの薬剤を選択した単剤療法より有効だが,死亡率には差が認められなかった.併用療法における死亡率が最も低かったにも関わらず,その差は統計学的に設定された基準を満たさなかった.しかし,著者らは併用療法が他のすべての転帰において有効であると結論した.More....
(翻訳: 鈴木昌)

6.脈圧が大きいことは心房細動発症の危険性を示唆している
  米国医師会誌(JAMA)の2月21日号の研究によると,脈圧は偶発的心房細動の重要な危険因子である.20年間の累積心房細動発生率は,脈圧が40mmHg以下であれば5.6%であったが,61mmHg以上では23.3%であった.年齢,性別,平均血圧の観察当初値と経時的変化,心房細動の臨床的な危険因子などを調整したモデルにおいても,脈圧は心房細動リスクの上昇と関連していた.More....
 (翻訳: 平和伸仁)
 

FDAニュース(FDA news)

7.薬剤警告,注意報および勧告
  先週,米国食品医薬品局(FDA)はオンラインでzolpidem (Ambien,マイスリー),alprazolam (Xanax,コンスタン,ソラナックス),escitalopram (Lexapro,SSRI,本邦未発売) そしてlorazepam (Ativan,ワイパックス)を注文した顧客は,実はhaloperidol (Haldol,セレネース)を受け取っているかもしれないと警告した.FDAはまた,注意欠陥多動障害(ADHD)に対するすべての薬剤の製造業者に対して患者用治療ガイドの作成を命じ, omalizumab (Xolair,喘息治療薬:IgE受容体抗体) のラベルに枠付き警告を付した.当局は,女性の2型糖尿病患者をrosiglitazone (Avandia,インシュリン感受性改善薬,本邦未発売)で治療を開始または治療している時は骨折の危険性について考慮すべきことも勧告した.More....  
(翻訳: 岩瀬三紀)
 

米国疾病対策予防センターニュース(CDC news)

8.腎臓病患者にガドリニウム造影MRIは施行すべきでない
  米国疾病予防管理センター(CDC)は皮膚が肥厚して硬くなる病態である腎性全身性繊維症の検討によって,MRIで使用するガドリニウム含有の造影剤の使用は進行した腎疾患患者において危険であり,医学的に必要な場合を除き使用すべきでないことを発表した.この検討では腎性全身性繊維症の進行にガドリニウムへの暴露が関与するという知見を再確認した.More....  
(翻訳: 鈴木昌)

9.NFIDキャンペーンでは糖尿病患者におけるインフルエンザ・ワクチン接種を目標としている

 アメリカ感染症財団(NFID)は,毎年半分以下の人しかワクチン接種を受けていない糖尿病患者におけるインフルエンザ・ワクチン摂取率を増加させるために,先週キャンペーンを始めた.生後6ヶ月以上の糖尿病患者およびその緊密な接触者(家族や医療従事者)は,毎年インフルエンザ・ワクチンの接種を受けるべきだと米国疾病予防管理センター(CDC)およびアメリカ糖尿病協会は述べている.More....  
(翻訳: 平和伸仁)