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ObserverWeekly

(更新日 2007年7月9日)

ObserverWeeklyの紹介(タイトル和訳)

ACP日本支部では,ACP ObserverWeeklyの抄録を日本語に訳したものをACP日本支部のホームページ日本語版に毎週掲載しています.医学,医療の最新のトピックスが掲載されたObserverWeeklyは毎週 火曜日にACP本部のホームページに掲載され,会員にも配送されますが,日本支部会員に関係がある記事をPublication Committee委員が日本語訳を行い,次週火曜日までにACP日本支部のホームページ掲載するようにしています.医学,医療の新たな情報を把握するのに非常に便利で,原本を読みたければACP本部のホームページにすぐにリンクできるようにしています.

皆様ご活用頂くと共に,先生方のご同僚や研修医・学生の皆さんにもご案内下さるようお願い致します.(2/13/2006付)

Publication Committee 委員長 石橋大海
 

In the News for the Week of 7-3-07(監修:林 正樹)

文末のMore....をクリックすると英文アブストラクトへアクセスできます.
 

ニュースハイライト(News highlights)

1.SSRIs(セロトニン再取り込み阻害剤)は新生児奇形のリスクが少ない
  2つの新しい研究により,最も通常使用される種の抗うつ剤を妊娠の第一期に使用する妊婦において,その新生児ではほとんどの先天性奇形のリスクを増加しないことが明らかになった.SSRIsは全体としてはリスクを高めないようであるが,特定のSSRIsと特定の先天性奇形の間には弱い関連を認めた.More....
(翻訳:上野義之

2.「メディカルホーム」は少数民族のケアを改善する−研究報告
  Commonwealth Fundからの最新の報告によれば,適時ケア,定期訪問,医学上のアドバイスなどを提供する「メディカルホーム」を患者に供給することが,保健衛生上の人種・民族的な不均等を改善する可能性がある.報告では少数民族患者を「メディカルホーム(24時間電話対応のケアを提供する施設または供給者と定義される)」と連絡させることが,慢性疾患に対するケアを改善し,予防サービスの利用が増加するとしている.More....
(翻訳:菅野義彦)

3.無保険者が増加しているなかで,中南米出身アメリカ人(ヒスパニック)は,無保険である可能性が最も高い
  米国立健康統計センターの新しいデータによると,アメリカ合衆国における健康保険非加入者は,4,360万人,人口の約15%にもおよび,2006年に増加し続けた.ヒスパニックは,他のどんな民族よりも無保険である可能性が高く,さらに18歳から24歳では,他の年令層よりもより無保険である可能性が高かった.More....
(翻訳:平和伸仁)
 

病院の医学(Hospital Medicine)

4.MRSAは当初考えられていたよりも拡大している
 メチシリン抵抗性ブドウ球菌(MRSA)は当初考えられていたよりずっと広がっていると,全米の1,237の医療施設を含んだインフェクションコントロールと疫学に対する専門職学会の新しい調査が明らかにした.これらの施設では患者1000人当たり1日で34人がMRSA感染症であり,12人が保菌者で,すなわち全体では患者1000人当たり46人が感染または保菌していることになる.この割合は2005年のCDCの報告よりずっと高いものである.More....
(翻訳:上野義之)

5.外科研修における針刺し事故の増加
 最新の報告によれば外科研修医の3/4以上が診療中に針刺し事故を経験している.17施設における741名に対する調査では,研修期間中に83%,卒後5年間に99%が針刺し事故に遭った.そして卒後数年間に発生した針刺し事故の53%は高リスク患者(HIV,HB,HCV陽性または麻薬注射の使用歴あり)の管理中に発生している.More....
(翻訳:菅野義彦)

6.CDCは,感染追尾システムへのアクセスを拡大する
 CDCは,院内感染の確実な追尾を可能とするインターネットを使ったシステムである国立医療安全ネットワーク(NHSN)が,米国のほとんどの病院と全外来透析施設で現在利用可能であることを発表した.以前にあった国立院内感染サーベイランスシステムのように,NHSNは医療施設内での院内感染をモニターする事ができるが,施設はいまや一般市民を含めた他の人達と情報を共有する事ができる.More....
(翻訳:平和伸仁)
 

臨床ニュース(Clinical news)

7.Annals:高容量のアトルバスタチンは心臓血管病の発症を老人と若年において低下させる
 2007人の7月3日付のAnnalsに掲載された研究によると,冠動脈疾患を持つ人では高容量のアトルバスタチンが低容量の投与に比して重大な心臓血管病の発症を低下させるらしい.この研究ではさらにβブロッカーが心疾患の再発や血管壁のプラークの形成を低下させると示唆されることも明らかにした.More....
(翻訳:上野義之)

8.Annals of Internal Medicine発刊80周年
 American College of Physicianの主要機関誌であるAnnals of Internal Medicineは今月で発刊80周年を迎える.同誌は1927年に創刊されたが,臨床家,研究者,教育者,施策決定者,さらに広く一般大衆に役立つような基礎臨床の話題を広く掲載し,内科領域における臨床診療の発展を企図したものである.さらに同誌は医師と患者いずれにも理解できるよう,取り上げた問題点に対してその背景と論点をも同時に掲載している.More....
(翻訳:菅野義彦)
 

糖尿病ニュース(Diabetes news)

9.肥満の増加と並行して糖尿病患者数が急増している
 シカゴで開催されている第67回アメリカ糖尿病協会年次学術集会において発表された政府の研究によると,アメリカ合衆国の糖尿病患者の有病率は,1990年から毎年5%増加してきた.1963-2005年の米国健康面接調査のデータによると,1963-75年の間は年5.1%有病率が増加したが,1975-1990年の間では増加せず,その後再び増加した.ちょうど2,3年前の1986年からアメリカ合衆国の成人の肥満が急速に増加しており,専門家は1990年からの急上昇は肥満の増加と関係していると指摘した.More....
 (翻訳:平和伸仁)

10.2型糖尿病に対する自宅でのモニターは標準的なケアを超えるものではない
 アメリカ糖尿病学会(ADA)での年次集会で発表された他の研究では,自分で血糖値を定期的に測定している患者は,診療所での標準的なヘモグロビンA1cをベースとしたケアを受けている患者と一年後に比較した場合,糖尿病のコントロールが良いということはなかった.この研究では,対照の患者は標準的な診療所でのケアを受けているのに対し,研究調査の対象の一群では血糖値を週6回以上測定する群で,もう一群ではさらに個人的なトレーニングや電話相談,診療所でのフォローアップも受けた.研究調査群の多くの患者は週2回以上の自己血糖測定を達成したが,一年後ではこの3群においてヘモグロビンA1c値の有意な差を認めなかった.More....
 (翻訳:上野義之)
 

FDAニュース(FDA news)

11.線維筋痛症に対する初めての薬物治療が承認を受ける
  FDAは先日プレガバリン(Lyrica)を初の線維筋痛症治療薬として承認した.二つの研究によれば,プレガバリンは一日300mgまたは450mgの投与で,線維筋痛症患者の疼痛を軽減し,日常生活機能を改善した.線維筋痛症は慢性かつ長時間持続性の疼痛と筋固縮,圧痛の原因となる.同時にFDAは臨床試験において無効例もあったことについて注意を促している.More....  
 (翻訳:菅野義彦)

12.マラリアの迅速検査キットが販売許可となった
 FDAは,初のマラリアの迅速検査キット「Binax NOW マラリア試験」を市販する事を認可した.この試験キットは,標準的な検体検査法よりも迅速でかつ簡単であり,試験紙に血液2,3滴たらし,15分以内に結果を得る事ができる.結果は,まだ標準的な顕微鏡的評価による確定を必要とする.多施設研究では,この試験法は標準的な顕微鏡的解析と比較して95%の精度であった.More....
 (翻訳:平和伸仁)