第1回 FACPの道 中村浩士先生
2026年2月16日
本コーナー「FACPの道」では、FACPとして国内外で活躍されている先生方の歩みを通じて、FACPという称号が単なる資格ではなく、どのような医師としての道を歩み、その価値観をいかに体現してきたのかを掘り下げてご紹介してまいります。
記念すべきは、岩国市立錦中央医院 院長・総合診療科として地域医療の最前線に立ち、ACP日本支部CMC委員・オブザーバーとしてもご活躍されている中村浩士先生です。ぜひ以下の本文もご参照いただき、皆様がFACPを志すきっかけとなれば幸いです。
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岩国市立錦中央医院
院長・総合診療科・FACP 中村浩士

病院船にて
私は、臨床・研究・教育・地域医療の各分野で卓越した業績を重ねたことが認められ、米国内科学会(American College of Physicians, ACP)よりFACP(Fellow of the American College of Physicians)の称号を授与された。これは、内科医としての専門性と社会貢献が国際的に認められた証である。

医師としての歩み
昭和39年(1964年)生まれの私は、広島大学附属高等学校を卒業後、山口大学医学部に進学。平成2年に卒業し、同大学附属病院で研修医としてのキャリアを開始した。大学院博士課程修了後は、カナダ・トロント大学にてマウス異所性心臓移植術を用いたウイルス免疫研究に従事し、国際的な研究経験を積んだ。
専門性の深化と多領域への展開
循環器内科医としてスタートした中村医師は、膠原病・リウマチ、呼吸器、そして総合診療科へと専門領域を広げた。令和に入ってからは、リウマチ指導医、呼吸器指導医、循環器専門医、総合内科専門医、総合診療科特任指導医など多くの資格を取得。医療の垣根を越えた統合的な診療を実践している。
地域医療と災害医療への貢献
岩国市立美和病院副院長、令和7年より岩国市立錦中央病院院長・総合診療科として、地域医療の中核を担う中村医師は、豊富な知財戦略知識に基づき居宅や看取り患者の医療や介護のスマートDXをめざした耳式生体情報取得装置開発や、病院船などの医療機器開発にも取り組み、災害医療と地域医療の革新をも目指している。内閣府やひろしまベンチャー助成金による支援を受け、医療とテクノロジーの融合を推進している。
米国内科学会FACPとしての活動
2008年にFACPに選出され、2010年にはVolunteerism and Community Service Awardを受賞した。2021年からはACP日本支部CMC委員会の中国・四国地域グループリーダーとして、学術・教育・地域連携に貢献している。FACPのピンバッジはその誇りと責任の象徴である。
未来への展望
私は、医療機器と次世代型電子カルテの起業を通じて、地域から世界へと医療革新を発信する準備を進めている。Med Generate株式会社の立ち上げと運営に大きく寄与して、研究・教育・臨床の三位一体の未来型医療介護モデルを構築しようとしている。FACPの道は、単なる称号ではなく、医師としての使命と社会への奉仕の証である。私の歩みは、次世代の医療人にとっての羅針盤となると信じている。
