2022~2023年度ACP日本支部Contribution Award受賞者の言葉(3)

2023年11月30日

2022~2023年度ACP日本支部Contribution Awardを受賞して

千葉西総合病院内科の八重樫 牧人先生から、2022~2023年度ACP日本支部Contribution Award受賞の報告を頂きましたのでご報告いたします。

本賞はACP日本支部の会員でありACPの活動で貢献されている方に授与される賞です。

千葉西総合病院 内科 診療部長

八重樫 牧人

Makito Yaegashi, M.D, FACP, FCCP

この度はACP日本支部からACP Japan Chapter Contribution Awardを受賞し、心から光栄に思っております。私は米国内科レジデント・呼吸器内科フェロー・集中治療フェローの研修を修了して日本に2006年に帰国しましたが、その後からACP日本支部会員として活動させて頂いております。

予防医療に関しましては、2015年から毎年のACP日本支部総会で予防医療のセッションを企画・担当させて頂き、日本の医療で欠けている予防医療が広まるように情報発信しております。また、2023年からは日本支部の予防医学推進タスクフォースの委員長として私を含め18名の委員とともに活動しております。がん検診でも、予防接種でも、その他の予防医療の項目でも、米国ではかかりつけの内科医に外来受診していればエビデンスで有効と証明された予防医療行為は推奨されることが必須となっています。日本でもそのような医療が当たり前に提供され、国民が健康で長生きできる医療を目指しています。

MKSAPは世界レベルの内科医になるための最強の症例勉強ツールと信じ、その普及・活用にも取り組んでおります。2017年のRFCセミナーから始まり、2018年のACP日本支部総会から毎年MKSAPのインタラクティブなセッションを開催し、エビデンスに基づく最良の医療が日本で普及するようにMKSAPの認知・活用に努めております。職場でもMKSAPのオンライン勉強会を毎週行っており、登録者は500名近くとなりました。日本病院総合診療医学会の総会でもMKSAPのセミナーを数多く開催し、他学会との交流にも繋げております。

毎年のACP日本支部総会では、最新論文20選の共同演者となったりDoctor’s Dilemmaの出題者となったりはしておりますが、まさか私がこのような賞を頂けるとは思っておりませんでした。大変感謝しております。日本の医療は良くも悪くもガラパゴス化しています。米国・海外と視野を広げることで、日本の「伸びしろ」をエビデンスに基づき改善に繋げられるのがACP日本支部だと信じております。私の予防医療とMKSAPの活動もその一環であり、ベクトルが100%一致する素晴らしい学会があり、その一員であることは誇りです。今回の受賞を新たなスタートと捉え、微力ながら貢献させて頂きます。今後ともご指導ご鞭撻よろしくお願い致します。